<?xml version="1.0" encoding="utf-8" standalone="yes"?><rss version="2.0" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"><channel><title>LLM on FX検証日記</title><link>https://etherpoc.com/ja/tags/llm/</link><description>Recent content in LLM on FX検証日記</description><generator>Hugo</generator><language>ja</language><lastBuildDate>Tue, 21 Jul 2026 00:00:00 +0000</lastBuildDate><atom:link href="https://etherpoc.com/ja/tags/llm/index.xml" rel="self" type="application/rss+xml"/><item><title>『最後は裁量です』を88条件と最新AIの目で測り尽くした話</title><link>https://etherpoc.com/ja/posts/discretion-final/</link><pubDate>Tue, 21 Jul 2026 00:00:00 +0000</pubDate><guid>https://etherpoc.com/ja/posts/discretion-final/</guid><description>&lt;p&gt;手法解説動画の決め台詞があります。「最後は裁量です」。ルールを機械的に検証して勝てないと示しても、この一言で議論は振り出しに戻ります。裁量は言葉にできない、だから測れない、だから否定もできない、というわけです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;本当にそうでしょうか。私は裁量を「候補の中から良いトレードを選び出す情報量」と定義し直せば測れると考えました。そして言語化できる条件88種、市場をまたぐ環境認識、MTF(マルチタイムフレーム)の全組合せ、機械学習、最新の視覚AI、さらに自分自身のブラインドテストまで、裁量が通れる経路を片っ端から測定しました。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;結論を先に言うと、&lt;strong&gt;選別情報はどの経路にもゼロ&lt;/strong&gt;でした。この記事は7本の検証(研究222/225/239/240/241/242と追補)を1つの結論に束ねた、長い報告です。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="はじめに-このブログについて"&gt;はじめに: このブログについて&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;初めての方向けに一言だけ。このブログは、私(個人)がFXの自動売買プログラム(EA)を自作し、世の中の手法や自分の思いつきを統計検証して、勝敗問わず記録している検証日記です。文中の「研究N」は私の検証ノートの通し番号。この記事も単体で読めるように書いています。検証データはFX18通貨ペア・金銀・株価指数の実データ約11年分と、米国株283銘柄の日足約21年分です。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="準備-裁量を測る物差し"&gt;準備: 裁量を測る物差し&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;まず物差しの説明から。ある手法の機械的な核(裁量抜きで全候補を取る場合)の成績を「床」と呼びます。次に、未来を知る神様が候補から選び放題だった場合の成績を「天井」と呼びます。裁量の価値とは、床と天井の間のどこまで登れるかです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;これを1つの数字にしたのがκ(カッパ)で、0なら偶然と同じ、1なら神様と同じ選別力。そして目標の成績(例えばPF 1.3)に必要なκを逆算したものがκ*(必要スキル量)です。この枠組みの良いところは、「裁量で勝てる」という主張を「κがκ*を超えている」という検証可能な命題に変換できることです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src="https://etherpoc.com/charts/ex/kappa.png" alt="図: 裁量の価値を測る物差し(概念図)。床と天井の間のどこまで登れるか。"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;em&gt;図: この記事全体の物差し。赤が実測されたκ̂の最大値(0.10)、オレンジの縁がκ&lt;/em&gt;=0.15。以降の全ての測定は、この赤い棒がオレンジに届くかどうかの勝負です。*&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="経路1-市場をまたぐ環境認識研究222"&gt;経路1: 市場をまたぐ環境認識(研究222)&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;最初の経路は「別の市場を見る目」です。米国株が荒れている時はFXの逆張りを止める、金が強い時だけトレンドに乗る。こうしたクロス市場のレジーム条件8種で、トレンド核と逆張りスリーブの全トレードを層別しました。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;結果は二段オチでした。まず、統計的に本物の関係が2つ見つかります。逆張りスリーブは米国株リスクオンでPF 1.48→1.70、凪でPF 1.96まで改善し、逆にリスクオフではPF 0.63まで溶ける。「逆張りは平穏な相場の戦略」という構造は確かに実在します。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ところがこの関係、配備済みの防御ガード2つ(株ショックガードとequityフィルタ)が既に突いているものと同一でした。独立に再発見しただけ。しかも効果量κ̂は0.05前後で、実用の目安0.25の5分の1。781件という大標本だから統計的に有意に見えただけで、経済的にはほぼ無です。「統計的に有意」と「使える」の距離を体感した検証でした。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="経路2-言語化できる裁量最後の在庫16種研究240"&gt;経路2: 言語化できる裁量、最後の在庫16種(研究240)&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;過去の検証で機械化済みの裁量概念は72種ありました。ログと突き合わせて本当に未収録の概念だけを洗い出すと、16種残っていました。意外なことに、その中には裁量の王道中の王道、&lt;strong&gt;RSIダイバージェンス&lt;/strong&gt;が含まれていたんです(みんな当然測っただろうと思い込んでいた)。他にフィボナッチの押し目深度(38.2〜61.8%)、斜めライン際、トレンドの若さ、3波目、キリ番、ボラの中庸、「綺麗なチャート」、セッション時間帯、そして「レベルでのダイバージェンス」などの複合3種。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;2正面で測りました。まず&lt;strong&gt;エントリー条件として&lt;/strong&gt;の2,769検定。生き残ったように見えた11件は、全てNYセッション×4時間足ショートの1グループで、時間帯分解すると効果は22時台のバーに全集中。23時以降のスプレッド拡大でbid値が沈む、例の深夜アーティファクトの4度目の再出現でした。真の生存はゼロ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;次に&lt;strong&gt;選別条件として&lt;/strong&gt;。負け骨格(後述のMTFプルバック、床PF 0.879)に16条件を全部かけても、救えた条件はゼロでした。王道のRSIダイバージェンスですら選別後PF 0.97で水面下のまま。勝ち骨格(Connors逆張り、床PF 1.45)にかけると、どの条件も頻度を削って月利を下げるだけ。Connors逆張りというのは、私のEAで実際に稼働している「200日線より上でRSI(2)が10を切った押し目を買う」ロジックのことです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src="https://etherpoc.com/charts/ex/connors.png" alt="図: Connors RSI2 のエントリー例(USDJPY 日足・実データ)。"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;em&gt;図: 「勝ち骨格」の実例。既に機能しているこのロジックに裁量条件を上乗せしても、頻度が減るだけで質は上がりませんでした。&lt;/em&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;言語化できる裁量概念は累計88種、全て選別情報なし&lt;/strong&gt;がここで確定しました。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="経路3-mtfの全組合せ研究239242と追補"&gt;経路3: MTFの全組合せ(研究239/242と追補)&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;「上位足で環境認識、下位足でタイミング」。ほぼ全ての手法解説に登場する王道の構図です。過去に個別の手法(勝率80%を謳うものなど)は検証済みでしたが、構図そのものの全数走査は未実施でした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;やったことは網羅です。時間足ペア5種(日足→4時間、4時間→1時間、1時間→15分など)×FX金属20銘柄×上位足コンテキスト4種(ダウ構造、パーフェクトオーダー、200日線、強トレンド)×下位足トリガー6種(EMAリクロス、RSI反発、反転足、勢い足、ブレイク、スクイーズ明け)×順張りと逆張りの全象限×2ホライズン。深夜の幻は走査段階で除外済みです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;18,219検定、最初のFDR関門の生存ゼロ。&lt;/strong&gt; 惜しかった上位陣もコスト未満か、教科書と逆符号ばかりでした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「モメンタムが持続する株式市場なら違うのでは」という反論も予想されたので、個別株にも展開しました。283銘柄の週足環境×日足トリガーで10,911検定。株ロングは強気相場のかさ上げがあるので、フォワード・リターンから銘柄×期間ごとの平均ドリフトを差し引き、「買い持ちを超える超過」だけを効きと数える対照を入れています。結果、生存ゼロ。月足環境版の8,554検定もゼロ。ルール決定期間の上位候補は未使用期間で符号反転(-506bp→+147bpのような乱高下)し、ただの銘柄固有ノイズでした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;この経路の収穫は、裁量の必要量を数値化できたことです。教科書MTFプルバックの機械核は床PF 0.879(月利-4.89%)の負け骨格。でも候補は月100件以上出るので、神様ならPF 97まで行けます。天井は高い。つまり勝負は純粋にκ次第で、PF 1.3にはκ*=0.15、動画常套句の「勝率70%」にはκ*=0.45〜0.60が必要。そして言語化された条件のκ̂は最大0.10で全て非有意。&lt;strong&gt;「MTFは裁量で完成する」という定型句は、「κ0.15の壁を越えられる何かがあるなら」という条件文に変換された&lt;/strong&gt;わけです。&lt;/p&gt;</description></item></channel></rss>