<?xml version="1.0" encoding="utf-8" standalone="yes"?><rss version="2.0" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"><channel><title>裁量の機械化 on FX検証日記</title><link>https://etherpoc.com/ja/tags/%E8%A3%81%E9%87%8F%E3%81%AE%E6%A9%9F%E6%A2%B0%E5%8C%96/</link><description>Recent content in 裁量の機械化 on FX検証日記</description><generator>Hugo</generator><language>ja</language><lastBuildDate>Fri, 24 Jul 2026 00:00:00 +0000</lastBuildDate><atom:link href="https://etherpoc.com/ja/tags/%E8%A3%81%E9%87%8F%E3%81%AE%E6%A9%9F%E6%A2%B0%E5%8C%96/index.xml" rel="self" type="application/rss+xml"/><item><title>裁量教材を機械化したらPF1.05、水平線の数値化だけがPF1.63で本物だった</title><link>https://etherpoc.com/ja/posts/yosuga-mechanized/</link><pubDate>Fri, 24 Jul 2026 00:00:00 +0000</pubDate><guid>https://etherpoc.com/ja/posts/yosuga-mechanized/</guid><description>&lt;p&gt;裁量トレーダーの有料教材を、ルールブックごとコードに翻訳してみました。結果、手法全体はPF1.05。1ドル失うごとに1.05ドルしか稼げない、ほぼ損益トントンの数字です。ところがこの検証の途中で生まれた「効いている水平線の数値化」だけは、PF1.63という核システム超えの成績を出し、最終的に私の運用ポートフォリオの一角として採用されました。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;このブログでは裁量手法の機械化をこれまで何度も試して、ほぼ全て失敗しています。これはその中で数少ない、部品単位で成功が確定した例です。教材まるごとを4本の検証(研究71/72/74/75)で解剖し、効く部品と効かない部品がどう選り分けられていったかを1つの物語にまとめます。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="はじめに-このブログと読むのに必要な前提"&gt;はじめに: このブログと、読むのに必要な前提&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;初めての方向けに。このブログは、私(個人)がFXの自動売買プログラム(EA)を自作し、手法を統計検証して勝敗問わず記録している検証日記です。文中の「研究N」は私の検証ノートの通し番号。検証にはFX・金・株価指数の実データ(1分足から日足まで)を使っています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;用語を4つだけ。PF(プロフィットファクター)=総利益÷総損失で、1を超えると黒字。DD(ドローダウン)=資産の山からの下落率で、登山でいう「どれだけ下りに転じたか」。前進検証(ウォークフォワード)=過去データで決めたルールを、その後の未使用期間でテストして「過去の暗記」でないか確かめる手続き。スリーブ=運用システムを構成する部品としての戦略ユニットのことです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;題材はよすが式ダウ手法。ダウ理論をベースにしたトレンドフォローの教材(PDF)で、「FXで勝つ方法はトレンドフォローただ1つ。トレンドの初動を取る勝負」という思想が根幹にあります。実はこの結論、私が独立にたどり着いた結論と完全に一致していました。だからこそ、本気で機械化する価値があると考えたわけです。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="教材の核を本人ルールのまま翻訳する研究71"&gt;教材の核を、本人ルールのまま翻訳する(研究71)&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;まず教材の論理的な核だけを忠実にコード化しました。大きなZigZag(ジグザグ=スイングの高値安値を結ぶ折れ線)でダウ理論のトレンド転換を定義し、上位足のトレンド方向と一致した場面で、小さなZigZagのスイング超えを「転換後の押し目」として買う。損切りと手仕舞いは押し安値割れ、つまりトレンド構造の崩壊です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;面白いのは、教材自身が手法の内訳を定量化していたこと。この論理的な核で手法全体の62%、「ライン付近限定」を足して71%、プライスアクションとシナリオ選択まで含めて76%と書かれています。今回機械化したのは、その62%の部分です。&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;
	&lt;thead&gt;
			&lt;tr&gt;
					&lt;th&gt;指標&lt;/th&gt;
					&lt;th&gt;実測(前進検証・6年)&lt;/th&gt;
			&lt;/tr&gt;
	&lt;/thead&gt;
	&lt;tbody&gt;
			&lt;tr&gt;
					&lt;td&gt;通算リターン&lt;/td&gt;
					&lt;td&gt;+28.1%&lt;/td&gt;
			&lt;/tr&gt;
			&lt;tr&gt;
					&lt;td&gt;最大ドローダウン&lt;/td&gt;
					&lt;td&gt;-17.6%&lt;/td&gt;
			&lt;/tr&gt;
			&lt;tr&gt;
					&lt;td&gt;PF&lt;/td&gt;
					&lt;td&gt;1.05&lt;/td&gt;
			&lt;/tr&gt;
			&lt;tr&gt;
					&lt;td&gt;勝ち年&lt;/td&gt;
					&lt;td&gt;6年中3年&lt;/td&gt;
			&lt;/tr&gt;
	&lt;/tbody&gt;
&lt;/table&gt;
&lt;p&gt;通算+28.1%は一見悪くないのですが、中身を見ると大半が2020年の相場に依存していて、勝ち年は6年中3年。私の採用基準(6年中5年以上プラス)には届きません。既存のトレンド核システムとの相関も+0.65と高く、要するにこのロジックは「トレンドの再発見」をしているのであって、新しい優位性ではなかったんです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ただし、これは教材が間違っているという話ではありません。核の論理は確かに機械化でき、確かに黒字にはなる。問題は、教材著者の稼ぎの本体がこの核ではなく、残り38%の裁量部分にありそうだということでした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src="https://etherpoc.com/charts/ex/walkforward.png" alt="図: 前進検証の概念図。過去データで決めたルールを未使用期間でテストします。"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;em&gt;図: 前進検証のイメージ。この記事の全ての合否判定は、ルール決定に使っていない期間の成績で下しています。&lt;/em&gt;&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="ライン付近だけ入るを足しても届かなかった研究72"&gt;「ライン付近だけ入る」を足しても届かなかった(研究72)&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;次は上積みの検証です。教材で唯一具体的に定量化されていた上積みレバーが「目立つ高値・安値のライン付近でのトレンド転換だけを狙う」というルールでした。ラインからの距離をATR(平均変動幅)基準でルール化し、フィルタなしと比較しました。&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;
	&lt;thead&gt;
			&lt;tr&gt;
					&lt;th&gt;設定&lt;/th&gt;
					&lt;th&gt;前進検証の通算&lt;/th&gt;
					&lt;th&gt;勝ち年(6年中)&lt;/th&gt;
			&lt;/tr&gt;
	&lt;/thead&gt;
	&lt;tbody&gt;
			&lt;tr&gt;
					&lt;td&gt;フィルタなし&lt;/td&gt;
					&lt;td&gt;+26.4%&lt;/td&gt;
					&lt;td&gt;3年&lt;/td&gt;
			&lt;/tr&gt;
			&lt;tr&gt;
					&lt;td&gt;ライン1.0×ATR&lt;/td&gt;
					&lt;td&gt;+4.2%&lt;/td&gt;
					&lt;td&gt;4年&lt;/td&gt;
			&lt;/tr&gt;
			&lt;tr&gt;
					&lt;td&gt;ライン1.5×ATR&lt;/td&gt;
					&lt;td&gt;+1.1%&lt;/td&gt;
					&lt;td&gt;4年&lt;/td&gt;
			&lt;/tr&gt;
	&lt;/tbody&gt;
&lt;/table&gt;
&lt;p&gt;ルール決定期間ではPFが1.05から1.11へわずかに改善したものの、前進検証ではどの幅でも通算がむしろ縮小。2019年のマイナスも埋まりません。取引を減らしただけで、頑健さは1ミリも増えていない。「ラインの近くにいるか」を機械的に測っても、ダメだったんです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ここで一度、決着を付けました。トレンドフォローという核は機械化できて本物。しかし裁量の上積みは、唯一定量化されていたレバーを忠実に機械化しても、前進検証を通る優位性には変換できない。残りのアルファは「どのラインが本当に効くかの判断」「プライスアクションの読み」「シナリオ構築とトレード管理」という、文脈依存の裁量に分散している。そういう判定です。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="転機は近くにいるかでなくそのラインは効いているか研究73の橋渡し"&gt;転機は「近くにいるか」でなく「そのラインは効いているか」(研究73の橋渡し)&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;ここで終われば、いつもの「裁量は機械化できませんでした」です。でも今回は続きがありました。問いの立て方を変えたんです。「ラインの近くにいるか」ではなく、「そのラインは効いているか」を数値にする。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;タッチされた回数、反発の強さ、ブレイクされたら無効化するライフサイクル。人がチャートで「このラインは意識されてるな」と読み取っているものを、未来のデータを見ない形でスコア化するレベル・エンジンを作りました。そして「重要度スコアの高い水平線の付近でだけ参入する」フィルタをよすが式に付けたところ、前進検証で6年中5〜6年プラスに到達。パラメータを振っても崩れず、単体でPF1.63、シャープレシオ(リスク当たりのリターン効率)1.16。核システムとの相関は0.52まで下がりました。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;このブログでは「押し目買い系は前進検証で消える」が定説でした。その壁を初めて破ったのがこの検証です。距離ではなく重要度。同じ「ライン付近」でも、数値化する対象を1つずらしただけで、幻と本物が分かれました。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="本体に足したらリスクも一緒に増えた研究74"&gt;本体に足したら、リスクも一緒に増えた(研究74)&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;では、この高品質な部品を確定システム(当時のCore System v1.1.0)に統合したら全体が良くなるのか。それが研究74です。&lt;/p&gt;</description></item></channel></rss>