
研究269 動画手法「タートル流 20/10ドンチャン+200EMA+ATR2倍」(心眼のチャート研究所, youtu.be/vbziJGPiYTE) = FX/金属/指数ではコスト込みで不成立・200EMAフィルターは一貫改善するが赤字を救えず・生き残る唯一の形=金/指数のD1/H4トレンドフォロー=既存トレンド核の劣化版で冗長。動画通りリスク2%はDD-58%で口座崩壊
動画ルール(字幕から採録): 20本チャネル終値ブレイクでエントリー・逆方向10本チャネル終値抜けで全決済・初期SL=ATR(20)×2・200EMAの上下で売買方向を制限・リスク2%/回。動画デモはBTC(本PJ範囲外)→FX7+XAUUSDで検証。
1. 仮説とねらい
前進検証やコストで却下された手法の記録です。偽エッジ(過剰最適化・データ品質・後知恵)を避けるための監査証跡として残します。
この検証で確かめたい出発点は次の通りです。
動画ルール(字幕から採録): 20本チャネル終値ブレイクでエントリー・逆方向10本チャネル終値抜けで全決済・初期SL=ATR(20)×2・200EMAの上下で売買方向を制限・リスク2%/回。動画デモはBTC(本PJ範囲外)→FX7+XAUUSDで検証。既存
donchian_breakout.pyとの差分=200EMAフィルターのみ。
2. 検証の設計(どう組んだか)
いきなり走らせる前に、後知恵や偽エッジが入り込まないよう検証の枠組みを先に固めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 戦略・ロジック | Donchian / ブレイクアウト(long) / ブレイクアウト |
| 対象銘柄 | 金(XAUUSD) / 株価指数 |
| 時間軸 | H1 / H4 / D1 |
| 検証期間 | 2015-2025 , 2019-2025 |
| くぐらせた関門 | 完全前進検証 → パラメータ頑健性 → 相関(分散価値) → コスト耐性 |
この枠組みで、下のステップを順番にくぐらせていきます(どこかで落ちれば不採用)。
3. 検証の手順(ステップ・バイ・ステップ)
ステップ1: イン/アウトサンプル評価
まず、STEP1 IS(8銘柄・2015-2025・リスク0.5%・コスト込): 全TF×全変種マイナス。H1=コスト死(平均-22.8%/PF0.93/DD-40%, 研究88のTF降下と一致)・H4 -3.5%/PF0.96・D1 -3.5%/PF0.81。プラスはXAUUSD D1のみ(+3.5%/PF1.24=研究⑯㉑金Donchianの再確認)。
ステップ2: パラメータ頑健性の確認
次に、200EMAフィルターの効果: D1で8銘柄中7銘柄が改善(平均-5.9%→-3.5%)=方向は正しいが符号を変えられない。パラメータ近傍も全域マイナス(プラトー無し)。
ステップ3: イン/アウトサンプル評価
続いて、STEP3 完全前進検証(構成選択もOOS): D1通算+3.2%/7年(月利+0.04%=実質ゼロ)・H4通算+28.4%/勝ち年5/7(バスケットリスク0.3%で月利~+0.3%、2023年-9.2%あり)。選抜は毎年ほぼ金/指数/AUDJPY=「トレンド市場のトレンドフォロー」に収束=確定トレンド核BreakoutLong(H1 PF1.36)と同族・劣化版で追加価値なし。
ステップ4: 検証ステップ
さらに、STEP4 動画通りリスク2%(D1バスケット2019-2025): ret-34.3%/月利-0.50%/PF0.88/DD-58.3%=口座崩壊。Fintokei最大損失ライン超過NG。動画の資金管理「2%以内」はルール自体は正しいが、負のエッジに2%を賭ければ加速的に溶けるだけ。
ステップ5: イン/アウトサンプル評価
加えて、VERDICT: 不採用。動画の主張(勝率低くてもRRで勝つ)はコスト込み・OOSでは再現しない。動画の教育的価値(損切り規律・トレンドフォローの非対称性)は既にCore v1.7.0が上位互換で実装済み。
ステップ6: 相関(分散価値)の確認
そのうえで、開いている道: ①200EMAフィルターを既存BreakoutLong/金スリーブに移植して純増するか(唯一の未検証差分) ②暗号資産は範囲外のためBTCでの成立可否は未判定(動画のデモ相場はBTC強トレンド期) ③H4選抜形はリスク調整後も既存核と相関測定すれば分散材料の可能性(低優先)。
4. 結果のまとめ(主要指標)
検証で得られた代表的な数値です(同一記事内に複数条件がある場合は代表値)。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| 月利 | +0.04% |
| 最大DD | -40% |
| PF | 0.93 |
| 勝ち年 | 5/7 |
用語と検証手法
この記事で出てくる主な用語です。
- ウォークフォワード/前進検証: 過去期間でパラメータを決め、未使用の将来期間だけで評価する方法。銘柄選択まで含めて未来データを一切使わない「完全前進検証」で後知恵(選択バイアス)を排除します。
- PF(プロフィットファクター): 総利益÷総損失。1.0超で純利益、値が大きいほど効率的です。
- ドローダウン(DD): 資産の山からの最大下落率。プロップの最大-10%等の制約に直結する最重要リスク指標です。
- ロジックと優位性(エッジ): 「ロジック」は売買ルールそのもの(仕組み)。「優位性(エッジ)」はそのロジックが持つ“勝てる性質”(コストや偶然を超えたプラスの期待値)。ロジックは無数にありますが、本物の優位性を持つものはごく一部です。

図: ブレイクアウトのエントリー例(XAUUSD 日足・実データ)。直近の高値を上抜けたところで買います。
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。