
月利+35%の新構成を実機EAに載せるまでの全検証
研究210として、EAのバージョンv1.15.0およびCoreエンジンv1.7.0へのアップデートと、新構成「D」の配備を行いました。今回のアップデートの目玉は、窓埋め(Wgap)ロジックを組み込んだ第8スリーブの追加です。

図: モンテカルロの考え方(シミュレーション例)。あり得た口座の運命を何千通りも再生し、運の幅ごと評価します。
研究210として、EAのバージョンv1.15.0およびCoreエンジンv1.7.0へのアップデートと、新構成「D」の配備を行いました。今回のアップデートの目玉は、窓埋め(Wgap)ロジックを組み込んだ第8スリーブの追加です。
構成Dの安全性と日中リスクの検証
まず、新構成D(全8スリーブ、8478トレード分)の堅牢性を確かめるため、1分足(M1)データを用いて日中の口座推移を再構築しました。登山でいう「どれだけ急な下りに転じたか」を示す日中最悪の損失(M1日中)は、2019年5月13日の円急騰時で-3.43%でした。
- 日次ベースでの-5%の損失ラインに抵触した回数はゼロです。
- 最大-10%のラインへの抵触もありませんでした。
- 以前の構成(7スリーブ)と比較すると-0.47ポイント悪化していますが、これはレバレッジをかけた分を考慮すれば想定内の範囲です。 月曜日のデータに絞ると、95%の確率で損失は-0.85%以内に収まっており、この程度であれば日次フラットガード(-4%の損失で強制停止する仕組み)の射程内にしっかり収まっています。
三段運用と出金効率のシミュレーション
三段運用(挑戦・運用・定常の3ステップ)のパイプラインを再計算したところ、現行のプリセット設定のままでも十分な効率が見込めることが分かりました。
| 運用指標 | 現行プリセット |
|---|---|
| 初回出金までの取引日中央値 | 140日 |
| 6ヶ月以内の出金達成率 | 44.6% |
| 破綻リスク(両方ストレス時) | 2.6% |
| 初回出金までの期間は中央値で140日となり、以前の159日と比較して約12%の短縮を実現しています。あえて「挑戦」の数値を引き上げてリスクを取る道もありますが、今のところはユーザーの判断に委ね、プリセットは据え置くことにしました。 | |
| 定常出金のシミュレーションでも、リスクを抑えつつ月次の出金効率が1.815%から1.923%へ向上し、破綻リスクも2.9%から2.6%へ改善しています。 |
実装内容と運用の注意点
EA v1.15.0では、第8スリーブとして「SleeveWgap」を実装しました。これはH1(1時間足)の10銘柄を対象に、窓開けが0.5ATRかつ15pips以上発生した際に逆張りでエントリーする仕組みです。合計のリスクは、既存の「InpMaxOpenRisk 2.5%」という自動キャップ機能により守られます。 また、Core v1.7.0ではテレメトリ機能(自動データ収集)を強化し、15分ごとにスプレッド情報を記録するようにしました。これにより、月曜日のスプレッド状況をより正確に把握できるようになります。 注意点として、EAを再起動した直後は、既存のチャート上のリスク設定が古いまま残ることがあります。構成Dの新しい設定を正しく反映させるためには、必ずプリセットファイルを再読み込みしてください。 今後は、蓄積されるスプレッドデータをもとに想定値の微調整を行い、窓埋めロジックの実際のフォワード成績を監視していきます。構成Dの実装はこれで完了です。
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。