
8スリーブの配合を全探索して月利+35%の構成に
研究209:現行EAの全スリーブ(構成要素)と、追加要素であるwgapを組み合わせた最適化を検証しました。結論から言うと、最もバランスが良く、かつ実運用可能な構成は「現行+wgap追加+sat2半減+全体×1.18」という組み合わせです。

図: 週末ギャップ・フェードの実例(GBPNZD 1時間足・実データ)。週末をまたいだ下ギャップの埋め戻りを取りに行きます。
研究209:現行EAの全スリーブ(構成要素)と、追加要素であるwgapを組み合わせた最適化を検証しました。結論から言うと、最もバランスが良く、かつ実運用可能な構成は「現行+wgap追加+sat2半減+全体×1.18」という組み合わせです。これにより月利は+1.060%、PF(プロフィットファクター=総利益÷総損失。1を超えると黒字)は1.69、DD(ドローダウン=資産の山からの下落率)は-8.3%、MC(モンテカルロ合格率=日次リターンを再標本化してプロップ合格確率を推定した値)は75%という結果が得られました。これは現行比で月利が約35%向上し、DDは同水準を維持しています。 検証にあたっては、自由な重み付けによる最適化も試しましたが、OOS(検証期間外のデータ)での頑健性(通用し続ける力)が低く、かつ建玉制限(同時に持てるポジション数の上限)に抵触するため、こちらは不採用としました。
限界寄与の分析
各スリーブがどれだけ利益に貢献しているかを調べた結果、wgapの追加が圧倒的でした。これだけで月利が+0.19pt底上げされます。一方で、sat2というスリーブは単体では利益を生んでいるものの、DDへの寄与が過大で、全体で見ると足を引っ張る傾向があります。これを半減させることで、効率が改善しました。indexやconnorsといった他のスリーブは、外すと逆に成績が悪化するため、正の寄与がある重要な要素と判断しています。
精密検証の結果
以下の表は、主要な構成案を比較したものです。すべてDDを約-8.4%に揃えて再計算しています。
| 構成 | PF | 月利 | DD | MC全体合格 |
|---|---|---|---|---|
| 現行Core v1.6.0 | 1.57 | +0.788% | -8.39% | 54.2% |
| 現行+wgap | 1.73 | +1.028% | -8.44% | 71.9% |
| 現行+wgap+sat2半減+全体×1.18 | 1.69 | +1.060% | -8.33% | 75.3% |
| 今回の最適構成である「D」案は、2016年から2026年までの11年間すべてプラス収支となっています。 |
今後の運用方針
今回の検証で分かったのは、無理に特定の要素を過剰に重くするよりも、既存の構成を微調整するほうが結果として安定するということです。 ・今回の「D」案を最終採用候補とする。 ・wgapをすぐに導入できない場合でも、「sat2半減+全体×1.09」の調整だけでDDを抑えつつ月利を+0.09pt向上できる。 ・今後は実ブローカーでのスプレッド較正や、M1日中(1分足で日中の口座推移を再構築した際の最悪損失)の確認など、実運用に向けた最終チェックを進める。 ・sat2の完全除外についても選択肢として残すが、まずはEAの簡素化と利益の安定性を見極めてから判断する。
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。