オーダーフロー手法はそもそもデータが手に入らない

却下手法 · 1 min

ファビオ・ヴァレンティーニ氏が解説する裁量スキャルピング手法について、その有用性を検証しました。結論から言うと、今回の手法は「不採用」です。

ファビオ・ヴァレンティーニ氏が解説する裁量スキャルピング手法について、その有用性を検証しました。結論から言うと、今回の手法は「不採用」です。 動画内で語られている手法の核は、以下の4点です。

  • 「吸収」: 買い注文が売りに飲み込まれる局面をオーダーフロー(注文の流れ)で視認する
  • 「トラップド・バイヤー」: 閉じ込められた買い手が損切りを余儀なくされる動きを逆張りする
  • CVD(累積出来高デルタ)と価格の乖離(ダイバージェンス)による圧力判定
  • 確信度に応じた動的リスク配分と分割エントリー しかし、この手法をEAとして自動売買化しようとすると、大きな壁にぶつかります。 第一に、手法の根幹である「オーダーフロー」や「CVD」が、私の環境では構築できません。これらは買いと売りの注文量を個別に把握する必要がありますが、FXの一般的なデータは「ティックボリューム(売買の回数)」のみで、正確な売買の方向までは分からないからです。また、動画で扱われている市場が暗号資産である点も、今回の研究対象外となります。 第二に、OHLCV(始値・高値・安値・終値・出来高)の範囲内で再現できる断片的な要素についても、既存の研究で既に結論が出ています。
  • 出来高による確認: 研究179で検証済みですが、騙しを減らす程度の微々たる改善にとどまりました。
  • 確信度別の動的リスク: 研究154〜158で検証した「状態に応じてロットを変える」手法の方が客観的であり、主観的な確信度判定を追加する価値は見出せませんでした。
  • スキャルピング形態: 研究140〜144の通り、FXの日中スプレッドを考慮するとスキャルピングは壊滅的な結果になります。 以上のことから、今回の手法を組み込んでも、プロップファーム(資金提供会社)の試験に合格し、継続して利益を出すためのEAには寄与しないと判断しました。 唯一、残された可能性としては「疑似CVD」の活用です。1分足の方向とティックボリュームを組み合わせて、簡易的な出来高デルタを計算し、既存のフィルタとして組み込む道はあります。しかし、過去の検証でも出来高系のフィルタは微改善どまりであり、優先度は低いと言わざるを得ません。 今回は、動画から手法を抽出し、既存のデータ環境で実現可能かを判定するプロセスを繰り返しましたが、改めて「手法の核がデータとして存在しない」という現実を再確認する結果となりました。

この検証のつながり

この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。