
レバETFと集中で月利を欲張った結果の全記録
レバレッジETF(TQQQやSOXLなど)を組み込んだ場合、月利をどこまで伸ばせるかを検証しました。結論から言うと、単にボラティリティ(価格変動の大きさ)が高い銘柄を狙っても、期待するほど月利は伸びないという結果です。
レバレッジETF(TQQQやSOXLなど)を組み込んだ場合、月利をどこまで伸ばせるかを検証しました。結論から言うと、単にボラティリティ(価格変動の大きさ)が高い銘柄を狙っても、期待するほど月利は伸びないという結果です。
ボラティリティに比例して増えるのは「ノイズ」だった
株銘柄105個をボラティリティの高さで3つに分け、それぞれ運用を試しました。 結果、1トレードあたりの平均利益は、低ボラティリティで+42.5bp(1bpは0.01%)、高ボラティリティで+88.0bpと、たしかにボラティリティに比例して増えます。 しかし、同時にATR(平均的な値動きの幅)も大きくなるため、利益とリスクの比率(優位性(エッジ)/ノイズ比)を見ると、どのグループも約0.2で一定でした。ボラティリティが高い銘柄を選んで集中投資したり、ATRに合わせて指値を変えたりしても、これまでの基準(月利+1.14%、PF 1.56、DD -26.1%)を超えることはできませんでした。「値幅が大きければ儲かるはず」という考えは、残念ながら成立しなかったのです。
レバレッジETFによる平均回帰戦略の限界
次に、レバレッジETFの「RSIが低いときに買い、SMA5で売る」という平均回帰(MR)戦略を検証しました。 トレード単価は+110〜400bpと非常に優秀で、勝率も86〜89%と高いです。PFも3.5〜7.1と数字上は理想的に見えます。 ところが、この戦略はシグナルが極めて稀にしか発生しません。運用資金のうち、実際にトレードに使われているのは5〜11%程度にとどまり、月利は+0.33〜0.76%という結果でした。これなら、単純にTQQQを買い持ちして放置したほうが(DDは-81.8%と過酷ですが)月利+2.99%とパフォーマンスは上回ります。
「1日0.5%の利益」はなぜ難しいのか
よく「1日に数%動く相場なら、0.5%くらい余裕で取れるのでは?」という意見を耳にします。しかし、これは「動くこと」と「予測して取れること」を混同しています。
- 日次レンジが2〜4.5%あっても、無条件の予測(ドリフト)は1日あたり+1.1bpしかありません。日々の変動のほとんどは予測不可能なノイズです。
- もし毎日0.5%ずつ利益を積み上げれば、月利11%、年利で3.5倍になります。これを達成するには日次勝率が62%必要ですが、過去の検証ではコストを差し引くと勝率はコイン投げ(50%)程度まで下がります。
- 統計的に優位性が確認できるのは、パニック時に指値で拾うような「流動性を提供する瞬間」だけです。市場は毎日コツコツと利益を持ち帰る人ではなく、暴落時に買い向かう人に報酬を払う構造になっています。
現物株での月利5-8%は統計的に不成立
今回の検証を通じ、現物株とテクニカル分析を組み合わせる手法では、月利5-8%という高い目標は実現不可能だと判断しました。 最強クラスの資産であるNVDAやTQQQを買い持ちしても月利3%程度であり、その代償として80%超えのDD(資産の最大下落率)を覚悟しなければなりません。月利を追求するなら、レバレッジをかけてリスクを最大化するか、FXのような別トラックで高効率な運用を行う以外に道はなく、それでも5-8%という数字には届きません。今後は、さらに小型で高ボラティリティな銘柄へユニバースを拡張し、シグナル数を増やすことでどこまで底上げできるかを探るのが次の一手になりそうです。
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。