
株現物の月利上限は1.5%あたりにあると分かった
株スイングEA(自動売買プログラム)の運用において、月利をどこまで引き上げられるか。これまでの運用では月利1.05%という結果でしたが、この数字の背景には「資金の75%が待機している」という状況がありました。

図: ドローダウン=資産が最高値からどれだけ下がったか(例: XAUUSD)。この谷の深さがリスクの実感値です。
株スイングEA(自動売買プログラム)の運用において、月利をどこまで引き上げられるか。これまでの運用では月利1.05%という結果でしたが、この数字の背景には「資金の75%が待機している」という状況がありました。RSI2<10かつSMA200以上という、滅多に出ないシグナルを待つ戦略のため、どうしても投資率が上がらないのです。 この「待機資金」をどうにか活用し、月利を改善できないか検証しました。
閾値の緩和は優位性(エッジ)の希釈を招く
まず試したのが、エントリーの条件である「RSIの閾値」を緩和して、シグナルの発生回数を増やす方法です。
| 検証項目 | 現行 (RSI<10) | 緩和後 (RSI<20) |
|---|---|---|
| 投資率 | 25% | 45% |
| 平均利益 | +78.8bp | +54.6bp |
| PF | 1.62 | 1.40 |
| 最大DD | -24% | -44% |
| 結果は、投資率こそ向上したものの、トレードの質(優位性)が低下し、利益率の向上は最大でも+1.32%にとどまりました。DD(ドローダウン=資産の山からどれだけ下落したか)は大幅に悪化しており、無理にシグナルを増やしても、それ以上に負けが混んでしまうため、この方法は不採用とします。 |
集中度の最適化による単体性能の向上
次に、閾値は維持したまま、資金配分やポジションの持ち方を調整しました。その結果、以下の設定が最もバランスが良いという結論に至りました。
- 設定:RSI2<10 × f20 × max5
- 月利:+1.26%
- PF:1.66
- 最大DD:-27.68%
- 投資率:29% これは過去のどの期間でもプラス収支を維持しており、単体での実質的な上限は月利+1.3%程度と言えそうです。
アイドル資金の活用で月利+1.5%へ
最後に、投資に使われず眠っている「アイドル資金」の活用を検討しました。
- 株式(SPYやQQQ)で運用:月利は上がるもののDDが-48%を超え、リスクが高すぎる。
- 短期国債(年利4%と仮定):月利+1.50%、PF1.37、最大DDは-22.78%に改善。 DDを抑えつつ月利を底上げするなら、短期国債のような低リスクな運用と組み合わせるのが最も合理的です。
結論
今回の検証で、EAの確定形を「thr10×f20max5(-2%指値・SMA5出口)」へ更新することに決めました。これにより、単体で月利+1.26%(PF1.66、DD-27.7%)のパフォーマンスが見込めます。 さらに、待機資金を短期国債などで運用すれば、実効月利は約+1.5%まで引き上げ可能です。これ以上の月利を求める場合は、手法の改良ではなく、信用取引によるレバレッジ活用や資本の追加という「資金管理の領域」に入ります。FXの自動売買とはまた別の、低相関な運用トラックとして整った形です。
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。