
新スリーブが7年全勝で最終審査を通過した
TJL-gold(ER×ADX)の検証を終え、いよいよ最終審査の結果をまとめる。

図: ウォークフォワード(前進検証)の考え方。過去でルールを決め、まだ見ていない未来で試します(後出しを防ぐ)。
TJL-gold(ER×ADX)の検証を終え、いよいよ最終審査の結果をまとめる。
フィルタの優位性と取引数のトレードオフ
まず、過去7年分(2019年〜2026年)のデータを使い、3年間の学習期間を経て1年先を検証する「完全前進検証(WF)」を行った。これは、未来のデータを見ずにモデルを選択し続ける、より実戦に近いテストだ。 結果、全ての年でER(効率比)とADX(トレンド強度)を組み合わせたフィルタが採用され、フィルタなしのモデルが選ばれることはなかった。フィルタのPF(プロフィットファクター=総利益÷総損失。1を超えると黒字)優位性は本物といえる。
| 項目 | フィルタあり(選択モデル) | フィルタなし(ベース) |
|---|---|---|
| 連結PF | 2.37 | 2.03 |
| 総利益(推移) | +23.3% | +35.9% |
| 取引数 | 82回 | 174回 |
| 見ての通り、フィルタを使うことでPFは向上するが、取引数は半分近くまで減少する。その結果、総リターンではフィルタなしの方が上回るという性格がはっきりした。どちらを優先するかは運用の好みによるだろう。 |
コア合算による分散効果とパフォーマンス向上
次に、既存のコア戦略(v1.5.0)にTJL-goldを組み込んだ場合の影響を調べた。金(ゴールド)のH1戦略と組み合わせた際、日次相関が+0.14と非常に低く、実質的に独立した動きをしていることが分かった。
| 構成 | 月利 | PF | DD | 効率(月利/DD) |
|---|---|---|---|---|
| コア単体 | +0.84% | 1.64 | -8.4% | 0.101 |
| +TJL(リスク0.0025) | +0.88% | 1.66 | -8.1% | 0.109(+8%) |
| +TJL(リスク0.005+SL2) | +0.88% | 1.66 | -8.0% | 0.109(+8%) |
| どの構成でも、月利とDD(資産の山からの下落率)の比率が約8%改善している。リスク0.0025での運用、あるいはDDを最小限に抑えたいならSL(損切り)条件を加えたリスク0.005の構成が推奨となる。 |
結論と実装への道筋
今回の審査をすべて通過したため、TJL-goldはコア戦略の追加スリーブ(運用枠)として採用候補に確定した。 これまで金市場のテクニカル分析はやり尽くされた感があったが、今回は株のデイトレ手法を移植することで新たな優位性(エッジ)を見つけることができた。今後の実装にあたっては、MQL5への組み込み作業と、1分足データを用いた日中の最悪損失(M1日中)の再確認が必要だ。工数に対してリターンが十分に見合うかどうか、各自の判断に委ねたい。
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。