相場を選ばないロジックを探して1つだけ合格した

却下手法 · 1 min

レジーム(相場環境)の変化に左右されず、いつでも利益を出せるロジックを探すため、今回は「円安期」と「円高期」のどちらでも黒字になるかを厳しく検証した。

図: Connors RSI2 のエントリー例(USDJPY 日足・実データ)。200日SMAより上で RSI(2) が10以下に沈んだ押し目を買います。

図: Connors RSI2 のエントリー例(USDJPY 日足・実データ)。200日SMAより上で RSI(2) が10以下に沈んだ押し目を買います。

レジーム(相場環境)の変化に左右されず、いつでも利益を出せるロジックを探すため、今回は「円安期」と「円高期」のどちらでも黒字になるかを厳しく検証した。合格基準は、イン・サンプル(学習期間:2015年〜2020年前半)とアウト・オブ・サンプル(未知の期間:2020年後半以降)の双方で、コストを引いた後のPF(プロフィットファクター=総利益÷総損失。1を超えると黒字)が1を上回ることだ。

敗者買い・勝者売りは局面で符号が反転する

まず検証したのは、クロスセクション・リバーサル(強気勢を売り、弱気勢を買う手法)だ。これは相場の方向性に左右されない「構造中立」な戦略として期待していたが、結果は全8変種が不合格となった。 調べてみると、面白いほど綺麗に「円高期にはプラス、円安期にはマイナス」というように、局面によってリターンの符号が逆転してしまった。これまでのモメンタムやコインテグレーション(通貨間の連動性を利用する手法)の検証結果と合わせると、通貨ペアの相対的な価値を利用する手法は、どの向きに組み合わせても頑健な優位性(エッジ)が見当たらないことが分かった。

USDクォートのConnors-LSが唯一の合格候補

次に、Connors-LS(RSI等を用いた短期的な逆張り手法)を検証した。円クロス(JPY6)はPFが1.03と低く、円安期には損失が出るなど基準をクリアできなかった。 一方で、USDクォートの4本(研究151で構成した資産群)は、すべてのセグメントで安定した結果を残した。

指標数値
トレードPF1.24
月利+0.066%
最大DD-3.61%
特筆すべきは、期間を切り分けても安定していた点だ。ISでPF 1.096、OOSでPF 1.140。さらに円安期(PF 1.094)と円高期(PF 1.148)のどちらでも黒字を維持している。パラメータを固定した状態で、これらすべての区間で黒字を達成したのは今回の検証でこの手法だけだった。

小さな優位性を保険として組み込む

今回の検証で「レジーム非依存のロジック」は存在することが証明されたが、月利0.066%と非常に控えめな規模だ。これは現在メインで運用しているトレンドフォロー手法の10分の1程度の利益で、単独での運用は難しい。 この資産ユニバースの構造上、大きな利益はトレンドという「レジームベータ(相場環境そのものの恩恵)」から生まれる。レジームの影響を排除しようとすると、どうしても平均回帰の小さな優位性しか残らないようだ。 結論として、現在のメインシステムを置き換える必要はない。今の「トレンドを核にした構成」を維持しつつ、USDQ3/4のMT5配線(ショートConnors経路)の優先度を上げるのが最適解となる。これは、将来的な円高転換に対する「保険」としての役割を期待してのものだ。なお、以前のWF(3年ローリングでの再選抜)テストでは勝ち窓が4/8と脆さも見せているため、実際の配線後はフォワードテストでの再確認が欠かせない。

この検証のつながり

この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。