月利3%に必要なのはレバでなく口座数だった

リスク管理 · 1 min

「現行のリスクを維持したまま、月利3%を達成するにはどうすればいいか」というテーマで、現在のEA(自動売買プログラム)の性能をベースに3つの経路から検証してみました。

「現行のリスクを維持したまま、月利3%を達成するにはどうすればいいか」というテーマで、現在のEA(自動売買プログラム)の性能をベースに3つの経路から検証してみました。

レバレッジを上げても月利2.1%で飽和する

まずは、単純にロット数を増やすことでリターンを狙う「レバレッジ経路」です。現在の検証基盤(研究156・全スリーブ日中込み・出金政策C=15%)で、資金管理パラメータ(kcap)を動かして計算した結果がこちらです。

kcap期待月利
1.50.936%
2.01.299%
3.01.795%
4.02.009%
5.02.123%
ご覧の通り、kcapを5.0まで上げても月利は2.123%付近で伸び悩みます。これは、ロットを上げすぎるとドローダウン(資産の山からの下落率)が大きくなり、クッションとなる資金を食いつぶしてしまうためです。さらに、kcapを上げると破綻リスクも急増します。kcap 2.0の時点で5.9%だったリスクが、5.0まで上げると11.3%に達してしまいます。つまり、現行のリスク管理を維持したまま月利3%を目指すのは、レバレッジの調整だけでは原理的に不可能です。

新たな優位性(エッジ)の発見が必要

次に、システムそのものの収益性を高める「優位性経路」を考えます。今のリスク形状を維持したまま、取引ごとの平均リターン(日次平均)を何倍にすれば3%に届くかをシミュレーションしました。 計算上、現在の平均リターンを2倍(f=2.0)に引き上げることができれば、破綻リスクを0%に抑えたまま月利3.32%に到達可能です。これを実現するには、現在のSharpe比(運用効率を示す指標。0.34から0.7程度へ引き上げが必要)を大幅に改善する新しいロジックが必要です。ただし、これまでの研究124から159までの探索で約35種類の機構を試しましたが、残念ながら価格データの中にこれほど強力な優位性はまだ見つかっていません。

構造的に唯一残された「資本経路」という選択肢

最後に、プロップファーム(資金提供を受けて運用する仕組み)を利用した「資本経路」を検討します。これは「自分の資金」と「運用する口座」を分けて考える方法です。 現在、自己資金100万円でkcap 1.8の運用を行うと、月利は1.16%(約11,608円)です。これをプロップファームの口座に当てはめると、参加費を一度払って合格すれば、あとは利益を出金するだけになります。この場合、自己資金に対する月次リターンは実質的に約89%という桁違いの効率になります。 つまり、月利3%というのは「システムが叩き出す利率」の問題ではなく、「運用する口座の数やサイズ」の問題だったのです。自己資金1,000万円を運用したいのであれば、100万円の口座を複数持つか、より大きな口座サイズを確保して戦略を並走させることで、実質的に3%の目標を達成できます。

今後のアクション

結論として、リスクを抑えながら月利3%を目指すなら、レバレッジやロジックの改善よりも、資本のスケール(口座数やサイズの拡大)が現実的な道筋となります。今後は以下の手順で進めていきます。

  1. プロップファームの規約確認(複数口座の保有や最大口座サイズの制限について)
  2. フォワード環境での実証(v1.7.2)
  3. USDQ3配線によるプラス2〜3%の利益上乗せ検証

この検証のつながり

この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。