上位足のラインで利確する案、良くて現状維持だった

却下手法 · 1 min

トレンドの含み益が上位足の強いラインで反落して削られてしまう現象を、なんとか防げないかと考えました。具体的には、上位足のレジスタンス帯(抵抗帯)に達したタイミングで利確すれば、利益を守れるのではないかという仮説です。

図: ドローダウン=資産が最高値からどれだけ下がったか(例: XAUUSD)。この谷の深さがリスクの実感値です。

図: ドローダウン=資産が最高値からどれだけ下がったか(例: XAUUSD)。この谷の深さがリスクの実感値です。

トレンドの含み益が上位足の強いラインで反落して削られてしまう現象を、なんとか防げないかと考えました。具体的には、上位足のレジスタンス帯(抵抗帯)に達したタイミングで利確すれば、利益を守れるのではないかという仮説です。 この検証では、上位足のライン情報を計算するプログラムを使い、H1やH4で取引している場合はD1のラインを、D1取引ならW1のラインを読み込んで利確条件に加えました。過去のデータを使って「タッチした瞬間に利確(touch)」と「反発を確認してから利確(bounce)」の2パターンを試しています。 検証結果は以下の通りです。

条件PF月利DD勝率
基準(利確なし)1.51+0.401%-5.29%40%
touch(到達で即利確)1.37+0.324%-71%
bounce(反発確認で利確)1.47+0.399%-4.46%-
※PF(プロフィットファクター=総利益÷総損失。1を超えると黒字)、DD(ドローダウン=資産の山からどれだけ下落したか)
まず「touch」ですが、これは明確に悪化しました。勝率は71%まで跳ね上がるのですが、PFは基準の1.51から1.37まで低下しています。これは以前の研究でも確認した「勝率の罠」です。小さな勝ちを積み重ねる一方で、大きく伸びるはずだった利益の尻尾(テール)を切り捨ててしまうため、トータルの成績はかえって悪くなってしまうんですね。
次に「bounce」ですが、こちらはリターンが基準とほぼ同じで、DDが約16%ほど改善しました。一見良さそうに見えますが、リターン向上には繋がっておらず、あくまで防御的な効果にとどまります。この「早期利確でDDを抑える」という性質は、過去に検証したスケールアウトや勢い減衰利確といった手法と全く同じ傾向でした。
結論として、この手法は不採用とします。
トレンドフォローにおいて、利益の源泉は「大勝ちするトレード」にあります。どんなに理屈が通っていそうに見えても、早期に利確してしまうと、結局は本体の収益力を削ってしまうようです。
今回作成した仕組み自体は、今後リスクを抑えた運用をする際に、M1日中(1分足で構築した日中の口座推移)の安全弁として使う可能性を残してコードには残しておきます。ただ、今回の検証データを見る限り、積極的に利益を伸ばすための武器にはなりそうにありません。

この検証のつながり

この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。