
自律探索で足した3つの軸、その結末
研究97-99では、EAの成績を底上げするための「自律探索」として、7つの異なるアプローチを試しました。結論から言うと、この一連の検証で実際にプラスの効果を生んだのは「インターマーケット株式シグナル(v1.4.0)」のみという結果です。
研究97-99では、EAの成績を底上げするための「自律探索」として、7つの異なるアプローチを試しました。結論から言うと、この一連の検証で実際にプラスの効果を生んだのは「インターマーケット株式シグナル(v1.4.0)」のみという結果です。 今回の検証内容と、なぜそれらが不採用となったのかを整理します。
検証したアプローチと結果
| アプローチ | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| (A) 通貨ペアごとの株式フィルタ | ❌ | 既存の株式フィルタと反応が被り、冗長になるため |
| (B) FXトレンド一致度によるレバレッジ調整 | ❌ | 既存のv1.4.0でリスクオフ検知が完成しており、上乗せ効果が薄い |
| (C) レジーム条件付き平均回帰 | ❌ | リスクオフ時に限定すると利益がほとんど出ず、無価値 |
| (D) 平均足(Heikin-Ashi)平滑化ブレイク | ❌ | 処理の遅れ(ラグ)により、通常のブレイク手法に劣る |
| (E) 非対称な株式オーバーレイ | ❌ | リターンは増えるがDD(資産の山からの下落率)が悪化し、効率が低下 |
| ※DDは、登山でいう「どれだけ下りに転じたか」のようなもの。Calmar(カルマーレシオ=年利÷最大DD。この値が高いほど効率が良い)は1.08から1.01へ低下しました。 |
各手法がうまくいかなかった理由
個別の手法を深掘りした結果、多くのアイデアは「すでに組み込まれている機能と役割が重複している」ことが分かりました。 特に(A)や(B)のように、通貨ペアごとの特性やトレンドの一致度を細かく見ようとしたものは、すでに実装済みのリスクオフ検知機能と役割が被ってしまいます。また、(C)の平均回帰のように「リスクオフの時だけ動かす」というルールも、実際に過去11年のデータで試すとプラス1.2%という微々たる利益にしかならず、戦略として成立しませんでした。 (D)の平均足を使った手法は、ノイズを減らそうとするあまり、本来の動きに遅れが生じてしまい、結果として2/3の通貨ペアで成績が悪化しました。
結論と今後の方向性
今回の検証を通じて、ヒット率は決して高くありませんが、一つ重要な学びがありました。それは「断定的な天井は存在しない」ということです。 これまでは「これ以上の改善は難しい」と限界を感じることもありましたが、今回のように「別のアセット(株式など)の情報」をうまく取り入れることで、実際に成績を7.6%向上させることができました。 現在、有効な手法として残っているのは「インターマーケット株式シグナル(v1.4.0)」のみです。今後は、さらに踏み込んだ軸として、機械学習を用いたサイジングの最適化や、価格以外のデータ活用といった、より深い領域を探索していく必要があります。
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。