EAの進化は止まらない!新ロジック探索の旅

平均回帰 · 1 min

(A)per-pair特化×株式フィルタ: ❌効かず(per-pairは指数/金を含み株式に既に反応・冗長)。

本記事は「EAの進化は止まらない!新ロジック探索の旅」の検証を、はじめての方にも分かるようにまとめたものです。

図: Connors RSI2 のエントリー例(USDJPY 日足・実データ)。200日SMAより上で RSI(2) が10以下に沈んだ押し目を買います。

図: Connors RSI2 のエントリー例(USDJPY 日足・実データ)。200日SMAより上で RSI(2) が10以下に沈んだ押し目を買います。

今回の研究97-99では、EAの成績をさらに伸ばすために、これまでとは違う新しい「軸」(=視点やロジック)を追加したらどうなるか、いろんなアイデアを試してみました!

どんなアイデアを試してみたの?

EAの性能を一段階引き上げるために、今回は主に5つの新しいアイデアを検証してみました。どれも「もしかしたら、これでEAがもっと賢くなるかも?」と期待を込めたものばかりです。

1. 個別通貨ペアに「株式市場フィルター」を組み合わせる?

ドル円やユーロドルなど、特定の通貨ペアに特化したEAに、株式市場の動きを判断材料として加えてみたらどうなるか、というアイデアです。例えば、「株式市場が荒れている時は、ちょっと取引を控えめにしよう」といったイメージですね。

2. FX全体のトレンドに合わせてレバレッジを調整する?

複数のFX通貨ペア全体が、どれくらい同じ方向(例えば上昇トレンド)に動いているかを見て、EAの取引量(レバレッジ)を自動で変えてみよう、という試みです。全体的に強いトレンドが出ている時は積極的に攻めて、そうじゃない時は控えめに、といった考え方です。

3. EAが休む時間に「平均回帰」戦略で稼ぐ?

僕たちのEAが普段取引しないような「相場の空き時間」、特に相場が荒れてリスクオフになりやすい時に、何か別の戦略で利益を狙えないかな?と考えました。そこで、「平均回帰」という、価格がいずれ平均的な水準に戻ろうとする性質を利用する戦略を組み合わせてみました。

4. Heikin-Ashiでノイズを除去してブレイクアウトを狙う?

ロウソク足って、ギザギザしててノイズが多いですよね。そこで、「Heikin-Ashi(平均足)」という、ロウソク足の動きを滑らかにしてくれる表示方法を使って、余計なノイズを取り除いた(これを「denoising(デノイジング)」と言います)状態で、ブレイクアウト(価格がこれまでの抵抗線を突破して大きく動くこと)を狙ってみたらどうかな?というアイデアです。

5. 株式市場が絶好調なら、もっと積極的に攻める?

株式市場がすごく元気な「強いリスクオン」の時って、FXも動きやすくなることがありますよね。そこで、そういう時にEAの取引量(レバレッジ)をさらに増やして、もっと利益を狙ってみたらどうだろう?というアイデアです。

それぞれの結果はどうだった?お伝えします!

さて、気になる検証結果ですが、残念ながら期待通りにはいかないものがほとんどでした…。、それぞれの結果をお話ししますね。

1. 個別通貨ペアに「株式市場フィルター」は残念!二度手間でした

結果は**「効果なし」でした…。なぜかというと、実は個別の通貨ペアの動きって、すでに株価指数とか金の価格とかに影響を受けている部分が大きいんです。だから、改めて株式市場のフィルターをかけようとしても、すでにEAがその情報を間接的に使っていた、つまり「ちょっと二度手間になっちゃってた」**ってことなんですね。

2. FX全体のトレンドに合わせてレバレッジ調整は、ちょっと惜しい!既存機能と被っちゃった

単体で試すと、確かにちょっとは成績が良くなったんです(月利でいうと+0.33%くらい)。でも、すでに稼働しているメインのEA(僕たちのEAでいう「Core」の部分ですね)に組み込んでみると、実は今使っている**「株式市場の動きを判断するシグナル」(これはv1.4.0というバージョンで導入済みの機能なんです)と、ほとんど同じような役割を果たしていることが分かりました。どちらも「相場が危ない時にリスクを減らそう」という考え方なので、両方入れると「あれ、これって同じこと二回やってない?」**ってなっちゃう冗長さがあったんですね。

3. EAが休む時間に「平均回帰」戦略は、ほとんど意味なし…

これも残念ながら**「効果なし」**でした…。平均回帰って、実は相場が元気な「リスクオン」の日にも利益を出すことが多くて、僕たちが狙った「リスクオフ限定」で試しても、11年間でたった+1.2%しか利益が出なかったんです。これじゃあ、ほとんど意味がないですよね。メインのEAとの相性も特に良くなく、お互いに邪魔はしないけど、かといって助け合うわけでもない、という結果でした。

4. Heikin-Ashiでノイズ除去ブレイクは、遅延が命取りに…

ノイズが減れば、より本物のブレイクアウトを見つけやすくなるんじゃないか、と期待したんですが、これも残念な結果に…。Heikin-Ashiを使うと、確かに動きは滑らかになるんですが、その分**「ラグ」(価格の動きを捉えるまでの時間的な遅れ)が大きくなってしまう**ことが分かりました。結果として、普通のロウソク足でブレイクアウトを狙うよりも成績が悪化してしまい、試した通貨ペアの3分の2で成績が落ち込むという残念な結果に終わりました。

5. 株式市場が絶好調ならもっと攻める!…のは、利益は増えたけど、リスクも増大!

確かに、これでトータルのリターン(利益)は少し増えました。でも、それ以上に**「ドローダウン」(EAが一時的に抱える含み損の最大幅。登山でいうと「どれだけ下りに転じたか」のようなものですね)も大きくなってしまったんです。 結果として、「Calmar Ratio(カルマー比率)」という、利益とリスクのバランスを見る指標が悪化してしまいました(1.08から1.01に低下)。カルマー比率は、純粋な利益を最大ドローダウンで割ったもので、数値が高いほど効率的に利益を出せている、と判断できます。つまり、リスクを取りすぎたせいで、効率が悪くなってしまった、ということなんですね。結局、v1.4.0で導入済みの「対称版」**(リスクオンとリスクオフでバランス良く調整する方)が一番良いという結論になりました。

今回の探索から学んだこと、そして今後の展望

さて、ここまで5つの新しいアイデアについてお話ししましたが、今回の研究97-99を含む一連の研究(95〜99)では、全部で7つの「新しい軸」を試してきました。そして、この一連の探索でわかった本当に重要なこと、それは… 「インターマーケット株式シグナル」だけが、唯一、EAの成績を本格的に改善できた、ということなんです! これはv1.4.0で導入した機能で、具体的な改善幅は**+7.6%にもなりました。これってすごいことですよね!他のアイデアは、残念ながら効果がなかったか、あるいはすでにv1.4.0の機能がカバーしている内容(「リスクオフ時に取引量を減らす」という考え方など)と重複していた、という結論になりました。 「もうこれ以上はEAの性能を上げられないんじゃないか…」と、開発の「天井」を感じていた時期もありました。でも、ユーザーさんから「もっと新しい視点があるんじゃない?」という温かいご指摘をいただいたこともあり、諦めずに「別のアセット情報」(今回の場合は株式市場の情報ですね!)という新しい軸を取り入れてみたところ、実際にその「天井」を突破できたんです!これは本当に大きな発見でした。 もちろん、これで開発が終わるわけではありません。これからまだ、手をつけていない大きな「未探索の軸」も残されています。例えば、AIの技術である「機械学習(ML)」や「強化学習(RL)」を使って、もっと賢く取引量を調整する方法や、値動きをより本質的に捉える「レンジバー」や「Renkoバー」といった特殊なチャートを使った分析、さらにはプロのトレーダーが使うような「価格以外のデータ」**を活用する方法なんかも、これからじっくり研究していきたいと考えています。 これからも、皆さんに良いEAをお届けできるよう、地道な検証を続けていきますので、ぜひご期待くださいね!

この検証のつながり

この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。