
ボリューム・プロファイルVSスイングレベル!EA優位性はどっち?
研究77のvolume_profile(POC/バリューエリア)を実証済み枠組み(Dow+MTF+押し目)に「効くレベル」として組込み、スイング・レベル(研究73)と同じ土俵で前進検証。
本記事は「ボリューム・プロファイルVSスイングレベル!EA優位性はどっち?」の検証を、はじめての方にも分かるようにまとめたものです。
今回のEA検証では、前回注目した「ボリューム・プロファイル」という分析手法を、すでに効果が確認されているEAの基本戦略に組み込んで、その実力を試してみました。特に、以前から「これは使える!」と評価している「スイング・レベル」というフィルターと比べて、どちらが優秀なのかをじっくり検証したんですよ。
どんなアイデアを試してみたの?
前回の研究(研究77)で、私たちは「ボリューム・プロファイル(出来高分布図)」というものが、相場の「効くレベル」を見つけるのに役立つんじゃないかと期待していました。ボリューム・プロファイルというのは、特定の期間でどの価格帯でどれくらいの出来高があったかを示すグラフで、市場参加者の活動が活発だった場所が視覚的にわかるんです。特に、一番出来高が集中した価格帯を「POC(Point of Control)」、出来高の約70%が集中する範囲を「バリューエリア(Value Area)」と呼びます。 今回はこのボリューム・プロファイルを、私たちが普段使っている「ダウ理論(トレンドの方向性を判断する基本的な考え方)」と「MTF(複数時間軸分析。例えば1時間足と4時間足を同時に見て相場を分析すること)」、そして「押し目買い・戻り売り(上昇トレンド中の押し目や下降トレンド中の戻りで売買する戦略)」というEAの基本的な戦略に組み込んでみました。 目的は、以前の研究(研究73)で非常に有効だと判明した「スイング・レベル(相場の波の高値・安値を捉えるフィルター)」と同じ土俵で、ボリューム・プロファイルがどれくらい効果を発揮するのかを比較することです。EAの基本戦略という土台の上に、どのフィルターがより良いエントリーポイントを絞り込んでくれるのか、いわば「最強の網」を探すようなイメージですね!
どうやって検証したの?
検証にあたっては、ボリューム・プロファイルから得られる情報のうち、特に効果がありそうな2つの設定を試しました。
- vp0.5: バリューエリアの中心に近い価格帯をフィルターとして使う設定。
- vp1.0: POC(最も出来高が集中した価格帯)をフィルターとして使う設定。 これらを、EAの基本戦略にそれぞれ単独で組み込んだ場合と、以前から優秀な「スイング・レベル(level20)」と組み合わせた場合の両方で、過去の相場データを使った「前進検証(バックテスト)」を行いました。EAのフィルターとして「合格」と考える基準は、私たちが設定した6つの評価項目(利益率、最大ドローダウン、勝率、プロフィットファクターなど)のうち、最低でも5つをクリアすることです。
結果はどうだったの?
さて、気になる検証結果ですが…結論から言うと、**「スイング・レベル」の壁は厚かった!**というのが正直な感想です。 具体的な数値で見てみましょう。
- 基準となるスイング・レベル(level20):
- 利益率: +42.2%
- 評価項目クリア数: 5/6
- これは私たちが設定した合格ラインをしっかりクリア!さすがの安定感です。
- ボリューム・プロファイル単独で組み込んだ場合:
- vp0.5:
- 利益率: +30.6%
- 評価項目クリア数: 4/6
- 利益はしっかりプラスで出ましたが、惜しくも合格ラインの5/6には届きませんでした。
- vp1.0:
- 利益率: +16.6%
- 評価項目クリア数: 4/6
- こちらもプラスにはなりましたが、利益率はさらに低く、合格ラインには届きませんでしたね。
- スイング・レベルとボリューム・プロファイルを併用した場合(level20|vp0.5):
- 利益率: +49.0%
- 評価項目クリア数: 4/6
- なんと、利益率だけ見れば一番高い数値が出ました!「これは最強コンボか!?」と一瞬期待したのですが、評価項目クリア数が4/6と、単体のスイング・レベルよりも下がってしまいました。つまり、利益は増えたものの、安定性や効率性といった面ではかえって悪くなってしまった、ということなんです。登山で例えるなら、頂上は高くなったけど、途中の道のりが険しくなって転落のリスクも増えた、みたいな感じでしょうか。
ここから学んだこと、次のステップは?
今回の検証で、EAのフィルターとしての「優劣ランキング」が明確になりました。
- スイング・レベル(✅5/6): やはりEAの基本戦略に組み込むフィルターとしては、依然としてチャンピオンです!相場の波の高値・安値を捉えるこの方法は、非常に強力だと再確認できました。
- ボリューム・プロファイル(△4/6): 完全にダメというわけではありませんが、スイング・レベルほどの効果は期待できない、という結果でした。今回の検証では為替(FX)を対象としましたが、もしかしたら株価指数や金(ゴールド)のように、より「実体的な出来高」が期待できる銘柄なら、もっと効果を発揮するかもしれません。ですので、このボリューム・プロファイルのエンジン自体は、今後の検証のために引き続き残しておくことにします。
- チャネル系(❌1/6)やプライスアクション(❌劣化): これらのフィルターは残念ながら、EAのパフォーマンスを向上させるどころか、かえって悪化させてしまうことが多かったですね。 個別フィルターを一つずつ試していく方法には、そろそろ限界が見えてきたように感じています。そこで、次の検証では、これまで試してきた様々な分析手法(スイング・レベル、ボリューム・プロファイル、ピボット、フィボナッチなど)を個別に評価するのではなく、これらをすべて統合して「コンフルエンス(Confluence)」という考え方で検証を進めていこうと思います。 コンフルエンスとは、複数の分析が同じ方向を指し示す状態のこと。例えば、「スイング・レベルでレジスタンスが見えて、同時にボリューム・プロファイルのPOCもあって、さらにフィボナッチの節目も重なっている!」といった具合に、いくつもの根拠が重なるポイントは、より強い信頼性があるはず、というアイデアです。 これはまさに、これまでの基盤構築の集大成!様々な要素を組み合わせた「最強のコンボ」を探す旅が、いよいよ始まりますよ!
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。