
暴落に耐えたか?指数EA M1、コロナショックの真実
Dukascopy M1取得ツール実装: ticks(.bi5=LZMA, 20byte)→ mid → 1分足OHLC。スレッド並列+ディスクキャッシュ。instrument=USA500IDXUSD/USATECHIDXUSD/USA30IDXUSD 等・price=int/1000(疎通・水準
本記事は「暴落に耐えたか?指数EA M1、コロナショックの真実」の検証を、はじめての方にも分かるようにまとめたものです。
今回の記事では、私たちが開発しているEAの一つ「指数トレンド」が、過去の大きな市場変動(特にコロナショックなど)でどれくらい耐えられるか、より詳細に検証した結果をお話ししますね。
どんなアイデア?
「指数トレンド」は、主に世界の主要な株価指数(例えば、S&P500、NASDAQ100、ダウ30など)に投資するEAなんです。以前の検証(研究58や59)では、とても良い成績が出ていたんですが、大きな相場変動、特に日中の急な値動きにどれだけ強いのか、もっと詳しく見てみたいという課題がありました。 そこで今回は、EAが「ロングオンリー」(買いだけで攻める)戦略と「SMA200」(単純移動平均線200日)を組み合わせていることで、コロナショックのような暴落時にどう機能したのか、その「日中のリスク」を徹底的に確認することにしました。簡単に言うと、**「指数に連動するEAが、過去のどんな大暴落でも、日中の急な動きに耐えられるか?」**というのが今回のテーマです。
どうやって試した?
検証期間とデータ収集の工夫
- 検証期間: 2019年から現在までの期間を対象にしました。これは、以前の検証(研究68)が2010年〜2018年だったので、その続きをカバーする形ですね。
- データの収集:
- 今回の検証では、DukascopyというブローカーのM1(1分足)データを使いました。M1データは、1分ごとの値動きを記録したものなので、日中の細かい動きまでしっかり分析できるんです。
- ただし、M1データは膨大なので、全部を細かく見るのは大変。そこで、ちょっとした工夫をしました。
- まず、Yahooの日足データ(1日ごとのデータ)でEAを動かし、特に含み損が大きくなった日を抽出しました。これは、登山でいう「ちょっと危ない下り坂」を見つけるようなイメージですね。
- その「危ない日」に絞って、DukascopyのM1データを取得し、日中の値動きを再現して検証したんです。こうすることで、効率よく「最悪のシナリオ」をシミュレーションできました。
- 対象指数: USA500IDXUSD (S&P500)、USATECHIDXUSD (NASDAQ100)、USA30IDXUSD (ダウ30)など、主要な株価指数で試しました。
結果はどうだった?
まず、日足(D1)での成績
この「指数トレンド」EAは、D1(日足)で見ると、とても安定した成績を出していました。
- 利益率: +17.7%
- ドローダウン (DD): -6.5% (ドローダウンは、一時的な最大含み損や元本からの最大下落幅のこと。登山でいうと、「頂上からどれくらい下りに転じたか」を表す指標ですね。小さいほど安定していると言えます)
- プロフィットファクター (PF): 3.92 (プロフィットファクターは、総利益を総損失で割った値。1を超えると黒字で、大きいほど優秀なEAとされます) このD1での成績は、以前の検証(研究58)で確認された高品質な結果を再確認する形となりました。
最も重要な「日中の最悪な日」での検証結果
今回のメインテーマである、M1(1分足)データを使った日中の詳細検証です。特に、COVID-19(コロナショック)のような大きな市場変動を含む、上位25日のストレスフルな日を抽出して調べました。 結果はなんと、**最悪の日次損失はたったの1.82%**でした!これは、2020年2月25日、COVID-19の第一波が来た時に、3つの指数を保有していた状況での損失です。 さらに驚くべきことに、「日次で5%以上の損失が出た日」も「10%以上の損失が出た日」も、どちらも0日でした。これはすごい結果です!
なぜこんなに安定していたのか?
このEAが「ロングオンリー」(買いだけで攻める)戦略と、「SMA200」(単純移動平均線200日)を組み合わせていたことが鍵でした。 SMA200を下回ったら手仕舞いするというルールのおかげで、例えばコロナショックで市場が大きく暴落した2020年3月12日や16日のような「リミットダウン」(価格が大きく下落して取引が一時停止するような状態)の時には、すでにポジションを閉じていて、大きな損失を回避できていたんです。 2020年2月25日の第一波でも、損失は1.82%に抑えられましたし、2024年8月に起こったとされる「円キャリー巻戻し」のような市場の動きでも、損失は1.3%以下に収まっていました。
ここから学んだこと
今回の検証(2019-2025年の実M1データ、コロナショックを含む)と、以前の研究68(2015-2018年の実M1データ)の結果を合わせると、この「指数トレンド」EAは、過去の主要な市場クラッシュ(2015年8月、ブレグジット、2018年2月、2020年コロナショック、2024年8月など)のすべてを通じて、日中のリスクが非常に低い、つまり「安全」であることが実データで確認できました。 これは、以前の検証(研究59)で「指数トレンド」をさらに上のランクに昇格させるための唯一の課題だった「日中のリスク」が解消された、ということを意味します。 つまり、「月あたり0.5%くらいが限界」と言われていた利益の壁を、このEAが突破できる可能性が見えてきた、ということなんです!
実運用に向けて、あと少しだけ確認したいこと
もちろん、すぐに実運用!とはいきません。いくつか最終確認が必要です。
- ブローカーとの整合性: 今回はYahooの日足データでエントリーを決め、DukascopyのM1データで日中リスクを検証しました。実際に運用する際は、使うブローカー(例えばFintokeiさんなど)のCFD(差金決済取引)のデータで、日足・M1ともに整合性が取れるか確認します。
- コストの確認: 実際に運用するブローカーの、指数CFDのスプレッドや手数料などのコストも、最終的なパフォーマンスに影響するのでしっかり確認します。
- 安全マージンの確保: 現在の最大ドローダウンは-10.2%と、許容範囲ギリギリのラインでした。そこで、もう少しリスクを抑えた設定(例えば、1トレードあたりのリスクを0.003%〜0.004%に下げるなど)で、さらに安全マージンを確保できるか検討します。研究59には、低リスク版の設定も用意されているので、そちらも参考にしますね。 今回の検証で、この「指数トレンド」EAの底力がまた一つ証明されました。今後の実運用に向けた最終調整が、ますます楽しみになってきました!
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。