
指数EA M1は本当に安全?見えない落とし穴を暴く!
研究59の唯一の昇格ブロッカー=「指数は日足のみでM1日中リスク未検証(ギャップ/急落でprop日次-5%抵触の懸念)」に着手。
本記事は「指数EA M1は本当に安全?見えない落とし穴を暴く!」の検証を、はじめての方にも分かるようにまとめたものです。
今回は「研究68 指数トレンドの M1日中リスク検証」というテーマで、指数を使ったEA(自動売買)が本当に安全に使えるのかどうか、特に短い時間足(1分足)での急な値動きに耐えられるのかを詳しく見てみました!
どんなアイデア?
以前から進めている「研究59」というEAは、指数(日経平均やS&P500などの株価指数)を使ったトレードで、とても良い成績を出していました。でも、一つだけずっと気がかりなことがあったんです。それは、これまでの検証が「日足」(1日ごとのデータ)だけで行われていたこと。 「もし、市場が急落したり、夜中に大きな窓開け(ギャップ)が発生したりしたら、1分足(M1)のような短い時間軸で見たときに、想定外の大きな損失が出ちゃうんじゃないか?」 具体的には、私たちがプロップファーム(資金を運用してくれる会社)の口座でEAを動かす場合、「1日の損失は5%まで」というルール(日次-5%ルール)があるんです。もし、急な値動きでこのルールに抵触してしまったら、そのEAは使えなくなってしまいます。 そこで今回は、この「指数は日足のみでM1日中リスク未検証」という懸念を解消するために、指数を使ったEAの安全性を、より細かい1分足データで徹底的に検証してみることにしたんです!
どうやって試した?
どんなデータを使ったの?
検証のためには、もちろん過去のデータが必要です。今回は、GitHubで公開されている「FutureSharks/financial-data」というデータ源から、以下の3つの株価指数について、2010年から2018年までの1分足(M1)データをダウンロードして使いました。
- SPXUSD(S&P500、US500とも呼ばれます)
- GRXEUR(DAX、DE40とも呼ばれます)
- JPXJPY(日経225、JP225とも呼ばれます) 本当はもっと新しい、2019年以降のデータも使いたかったのですが、自動でデータを取得するのが少し難しかったんです。なので、今後の検証では、Dukascopy(デューカスコピー)という別のデータ提供サービスを使って、2019年以降のデータも手に入れて検証を進める予定です。
検証システムに潜むバグを発見!?
今回の検証を進める中で、実は私たちの検証システムに、とても重要なバグ(プログラムの不具合)が見つかったんです! 簡単に言うと、EAが持っているポジションの「含み損益」(まだ決済していないけど、現時点での利益や損失)を計算するときに、ちょっとした間違いがあったんです。 特に、指数のように取引時間が国によって異なる銘柄(例えば、アジア時間で動く日経225、欧州時間で動くDAX、米国時間で動くS&P500)を複数同時に見ていると、ある銘柄が動いていない時間帯に、他の銘柄の含み益が「ゼロ」として計算されてしまうことがありました。 これは例えるなら、複数の楽器で演奏しているオーケストラで、休憩中の楽器の音が「ゼロ」として計算されちゃって、全体の音量が急に小さくなったように聞こえちゃう、みたいなイメージです。実際は音を出していないだけで、壊れたわけじゃないのに。 このバグのせいで、実際には大きな損失が出ていないのに、システム上では「急に大きく損が出た!」と誤って表示されることがあったんです。以前の検証では、指数を使ったEAで「日次-5%ルールに10日も抵触した」「最悪で-5.99%も損失が出た」と出ていたんですが、バグを修正して計算し直したら、実際の含み損益の変動はたった0.31%だったことが判明! このバグはFXのEAにはほとんど影響がなかったんですが(FXは24時間動いているのでティックデータが揃いやすいから)、指数EAの検証にはすごく重要でした。これで、より正確な検証ができるようになりましたね!
結果はどうだった?
バグを修正し、改めてSP500、DAX、日経225の3つの指数について、2015年から2018年という期間で検証を行いました。この期間は、2015年のフラッシュクラッシュ、2016年のブレグジット、2018年のボラティリティ急上昇(volmageddon)など、市場が大きく動いたイベントがいくつも含まれています。 そんな厳しい相場でも、結果はかなり安心できるものでした!
- **1日に最大で発生した損失(最悪日次損失)は2.60%**でした(これは2018年のボラティリティ急上昇の日に記録されたものです)。
- 私たちが心配していた「日次-5%ルール」に抵触した日数は、なんと0日!
- さらに、「日次-10%ルール」に抵触した日も、もちろん0日でした! これはつまり、プロップファームの「1日の損失は5%まで」というルールを、このEAは余裕でクリアできたということなんです。指数を使ったEAでも、この2015年から2018年の期間では、日中の急な値動きに対してもしっかりとリスクを抑えられていた、と分かって一安心ですね!
ここから学んだこと
今回の検証で、以前から懸念していた「指数の日中ギャップや急落によるリスク」が、少なくとも2015年から2018年の期間においては、EAの運用上問題にならないレベルであることが確認できました。これは、「研究59」で開発したEAを次のステップに進めるための、非常に良い第一歩と言えます! ただし、これで完全に安心というわけではありません。今回の検証は2018年までのデータだったので、まだ以下の点が未検証なんです。
- 2019年以降のデータ、特にCOVID-19(コロナショック)で市場が大きく動いた2020年3月のような、もっと厳しい相場でどうなるか。あの時は、株価が1日で-10%近く下がる「リミットダウン」も発生しましたからね。
- 検証銘柄の拡充。今回は3つの主要指数でしたが、今後はUS3(S&P500、ナスダック100、ダウ30)のような、特にナスダック(US100)のような値動きの激しい銘柄でも検証が必要です。 これらは、Dukascopyなどから新しい1分足データが手に入り次第、しっかりと検証していく予定です。今回の結果を受けて、EAのシステム自体に変更はありません。 次のステップに向けて、また頑張っていきますので、どうぞお楽しみに!
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。