
維新の介「100億トレード」自動化の勝てる仕組みは?
正体: バンコク在住の日本人FX教育者「維新の介」(著書『維新流トレード術』、ブログ multimillionaire-trade.com / fx-lifeschool.info、YouTube)。**裁量デイトレード**。
本記事は「維新の介「100億トレード」自動化の勝てる仕組みは?」の検証を、はじめての方にも分かるようにまとめたものです。
今回は、FX界隈でとても有名な日本人トレーダー、維新の介さんのトレード手法を、もしEA(自動売買プログラム)にしたらどうなるんだろう?というテーマで検証してみました!彼の「100億トレード」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれませんね。
どんなアイデア?「維新の介」さんの手法って?
まず、維新の介さんについて簡単にご紹介しますね。彼はバンコク在住の日本人FX教育者で、『維新流トレード術』という本を出したり、ブログやYouTubeでも活発に情報発信されている方なんです。 彼のトレードスタイルは、EAのような機械的なものではなく、トレーダーが自分で判断して取引する裁量デイトレードが中心です。 その手法の核となっているのは、大きく分けて次の3つ。
- ダウ理論ベースの順張り: トレンドの方向を見極めて、その流れに乗っていくというFXの基本中の基本ですね。
- マルチタイムフレーム(MTF)環境認識: 複数の時間足(例えば4時間足と日足など)を使って、相場全体が今どんな状態にあるかを判断する手法です。
- 「4つの鉄板パターン」: これは、具体的に「4時間足での押し目買いや戻り売り」「4時間足でのトレンド転換」といった、エントリーの形を指しています。 さらに、移動平均線(MA)や水平線、そして多くのトレーダーの心理(大衆心理)を読むこともとても重要だとされています。ただし、具体的なMAの設定値や何pipsで利確・損切りするかといった細かい数値は、彼の有料教材や書籍でしか公開されていません。 ここがポイントなんですが、維新の介さん自身も「FXは技術のゲーム」であり「練習が95%、本番が5%」と明言されているんです。これは、単なるルールだけでなく、トレーダー自身のスキルや判断力が成功の鍵を握る、ということなんですね。
どうやってEAで試してみたの?
維新の介さんの手法は「裁量」が肝なので、これをそっくりそのままEAにするのは正直とても難しいんです。例えば、チャートに線を引く判断や、大衆心理を読むなんて、EAにはできませんからね。
そこで今回は、彼の裁量手法の中から、EAでも再現できそうな「機械化可能な骨格」に絞って検証してみました。具体的には、以前の検証で使ったmtf_rsi_smaというEAを応用して、
- **マルチタイムフレーム(MTF)**で4時間足(H4)と日足(D1)のトレンドを認識する
- そのトレンドに沿った順張りで、一時的に逆行したところを狙って押し目買いをする というロジックで試しました。 検証は、過去10年間のデータを使って、8種類の通貨ペアで実行しました。そして、EAのパラメーター(設定値)は検証期間中に固定して使っています。「後知恵なし」というのは、過去のデータを見てから都合よくパラメーターを調整する、というズルは一切していない、という意味なんです。
「ロングのみ」で試したら?
まずは、トレンドに沿って「買い(ロング)」方向のみでエントリーするパターンを検証してみました。 結果はというと……
- 総利益: -2.9% (10年間で口座資金が2.9%減った)
- PF(プロフィットファクター): 0.96 (総利益 ÷ 総損失。1を超えると黒字なので、少しマイナス)
- 過去10年間のうち、利益が出たのは4年 期待していたほどの成績ではありませんでした。残念ながら、この方法では安定して利益を出す「優位性(エッジ)(優位性)」を見つけることはできませんでしたね。
「押し目買い+戻り売り」両方で試したら?
次に、維新の介さんの「4つの鉄板パターン」に忠実に、トレンド中の「押し目買い(ロング)」だけでなく、「戻り売り(ショート)」も両方で試してみました。ショートとは、価格が下がると利益になる取引のことです。 この結果はさらに厳しく……
- 総利益: -19.0% (10年間で口座資金が19.0%減った)
- PF: 0.85
- 過去10年間のうち、利益が出たのは3年 特に「戻り売り(ショート)」が大きく足を引っ張ってしまい、全体的な成績を悪化させる原因となりました。
ここから学んだこと:裁量とEAの違い
今回の検証から見えてきたのは、「維新の介さんの手法をEAの形にしても、残念ながら安定して稼ぎ続ける『頑健な優位性』は得られなかった」という結論です。 これは、以前の私たちの研究(研究㊼)とも一致する結果なんです。過去の検証でも、「EAで安定して稼ぐには、買い(ロング)方向のトレンドに絞るのが効果的で、売り(ショート)方向は難しい」という傾向が見られています。今回の検証でも、特にショート(戻り売り)が悪い成績だったことは、この傾向を再補強する形になりました。 なぜEAではうまくいかなかったのでしょうか? それは、維新の介さん自身が「FXは技術のゲーム」と語っている通り、彼のトレードの真髄は「裁量スキル」にあるからだと考えられます。例えば、
- チャートに適切なラインを引く感覚
- 多くのトレーダーが今どう考えているかを読み取る「大衆心理」
- 相場の「文脈(背景)」を読んで総合的に判断する力
- 状況に応じて柔軟にトレードを管理する能力 これらは、今のEAでは原理的に再現できない部分なんです。EAは、あらかじめ決められたルールにしか従えませんからね。 つまり、どんなに有名な裁量手法でも、その「機械化できる骨格」だけをEAにしても、安定した優位性を見つけるのは難しい、ということが改めてわかりました。以前の「価格のみで動く機械的なシステムでは、ロング方向のトレンドに乗るのが一番頑健な優位性になる」という私たちの全体的な結論も、今回の検証でさらに確かなものになったと言えるでしょう。 EAで稼ぐためには、EAに合った、EAだからこそできるシンプルな戦略が必要なんですね!
この検証のつながり
この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。