勝ちトレンドへの積み増しはプロップ口座では危険だった

却下手法 · 1 min

ピラミッディング(トレンドに乗ってポジションを積み増していく手法)を導入して、システムがどう変化するかを検証しました。結論から言うと、単体での成績は魅力的に見えますが、プロップファーム(資金提供を受けてトレードする仕組み)の合格基準に照らすと致命的な欠陥が浮き彫りになりました。

ピラミッディング(トレンドに乗ってポジションを積み増していく手法)を導入して、システムがどう変化するかを検証しました。結論から言うと、単体での成績は魅力的に見えますが、プロップファーム(資金提供を受けてトレードする仕組み)の合格基準に照らすと致命的な欠陥が浮き彫りになりました。

検証した仕組みと結果

今回は、エンジンの内部構造を書き換えて、同方向にポジションを重ねる「PyramidBreakout」という手法を実装しました。

指標改善前(現行システム)ピラミッディング導入後
月利0.58%0.58%〜0.90%
DD(最大下落率)7.1%18%〜28%
M1日中最悪(1分足での日中最大損失)4.06%11.6%〜19.9%
MC(プロップ合格確率)78%55%〜70%
※PF(プロフィットファクター:総利益÷総損失)については、ピラミッディング導入によりリターンとDDの比率は改善(11.7から最大20.2へ)する場面もありました。しかし、トレードの安定性を示すシャープレシオは1.02から0.84〜0.96へと悪化しています。

なぜ「勝ち馬に乗る」手法が失敗したのか

タートル流のように、価格が動くたびにユニットを追加していく手法は、一見すると利益を大きく伸ばせそうに感じます。実際、過去のチャートで試すとリターンは向上しました。 しかし、この手法は「トレンドが反転した際、それまでの含み益を単日で大量に吐き出す」という弱点を持っています。プロップファームの厳しいルールである「単日損失5%以下」といった制限に対し、構造的に相性が悪いのです。 DD(登山でいう「どれだけ下りに転じたか」)が最大で28%まで膨れ上がり、日次損失の制限にも何度も抵触しました。結局のところ、研究52で確認した「日中のリスク管理こそが真の制約である」という事実を、改めて突きつけられた形です。

今回の学び

今回の検証で分かったことは以下の通りです。

  • ピラミッディングはプロップファームのような「継続的な出金」が求められる環境には不適。
  • リターンとDDの比率だけを見れば良く見えるが、日次損失という現実的な壁で壊滅する。
  • マルチポジションに対応させたエンジン自体は、将来的な部分利確や別のルール構築に使えるため、この改修は無駄ではなかった。 結局、これまで通りピラミッディングを行わない「確定システム」が、最も安全で安定した選択肢であるという結論に至りました。月利2%を安全に達成するのは、やはり一筋縄ではいきません。

この検証のつながり

この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。