金(ゴールド)とドンチャン戦略!XAUUSDで優位性を探る

トレンド · 1 min

(1)パラメータ頑健性: entry_n=10〜70の**全値でプラス**(PF 1.13〜3.29、長め40-55が最良)。過学習でない強い証拠。

本記事は「金(ゴールド)とドンチャン戦略!XAUUSDで優位性を探る」の検証を、はじめての方にも分かるようにまとめたものです。

図: ブレイクアウトのエントリー例(XAUUSD 日足・実データ)。直近の高値を上抜けたところで買います。

図: ブレイクアウトのエントリー例(XAUUSD 日足・実データ)。直近の高値を上抜けたところで買います。

この記事では、FXの自動売買(EA)について、XAUUSD(金/米ドル)と「ドンチャンチャネル」という有名なトレンドフォロー戦略を組み合わせたアイデアを深掘りしてみました!

どんなアイデア?

今回試したのは、「ドンチャンチャネル」というインジケーターを使ったトレンドフォロー戦略を、XAUUSD(金/米ドル)という通貨ペアで動かすEAです。 「ドンチャンチャネル」というのは、簡単に言うと、過去の一定期間の高値と安値を線で囲んだ帯のこと。この帯を価格が上抜けたら買い、下抜けたら売り、というように、トレンドの発生に乗っかって利益を狙うのが「トレンドフォロー」戦略なんですね。 なぜXAUUSD、つまり「金」に注目したかというと、金は昔から「有事の金」と言われるように、世界情勢によって価格が大きく動きやすいんです。一度トレンドが出ると、その流れが長く続きやすいという特性があるため、トレンドフォロー戦略と相性が良いんじゃないか?と考えたわけです。

どうやって試した?

このアイデアが本当に使えるものなのか、いくつかの角度から徹底的に検証してみました。

パラメータの頑健性をチェック!

まず、「パラメータ頑健性」というテストを行いました。これは、EAの設定値(パラメータ)を少し変えても、安定して利益が出せるかどうかを確認するものです。もし、特定の数字でしか利益が出ないEAだと、それは「過学習(オーバーフィッティング)」といって、過去の相場に最適化しすぎて、未来の相場では通用しない可能性が高いんです。 例えるなら、料理のレシピで「塩はぴったり5gじゃないと美味しくない!」というよりは、「4gでも6gでも美味しく作れる」方が、どんな状況でも安定して美味しい料理が作れますよね? 今回のEAは、エントリーの期間を示す「entry_n」というパラメータを10〜70まで変えてみても、なんと全値でプラスの成績を出してくれました! PF(プロフィットファクター = 総利益 ÷ 総損失。1を超えると黒字)も1.13〜3.29と非常に優秀で、特に40〜55くらいの長めの期間で最高の成績を記録しています。これは、特定の期間に最適化された過学習ではなく、幅広い相場に対応できる「強いEA」である証拠なんです。

未来予測に強いか?ウォークフォワードテスト!

次に、「ウォークフォワードテスト」という、より実践的な検証を行いました。これは、過去のデータでEAを最適化し、その直後の「まだEAが見ていない未来のデータ」でテストする、というのを繰り返す方法です。まるで、過去問を解いて勉強し、その知識で本番の試験に挑む、というイメージですね。 このテストでは、通算でプラス11.4%の利益を出すことができました。8年間で6年間が勝ち年、最も悪い年でもマイナス2.6%に抑えられています。これは、未来の相場にもある程度通用する可能性を示唆していると言えるでしょう。

まったくの未知の相場でも通用する?OOSテスト!

さらに厳しく、「OOS(アウトオブサンプル)テスト」も行いました。これは、EAの開発や最適化に一切使っていない、まったく未知のデータでテストする方法です。本番の試験で、まったく見たことのない問題にどれだけ対応できるか、という最終テストのようなものです。 結果は、プラス6.6%の利益、PF(プロフィットファクター)は1.32と良好でした。また、maxDD(最大ドローダウン = 運用資産が一時的に最も減った割合)はマイナス8.3%でした。このテストで「STEP1合格」という一定の基準を満たしたんですが、ランダムな条件で何回もシミュレーションする「モンテカルロシミュレーション(MC)」という手法で合格確率を調べたところ、STEP1の合格確率は43.8%、全体の合格確率は24.5%という結果になりました。これは、かなり厳しい基準の中でも、それなりの確率で合格できる力があることを示しています。

結果はどうだった?

今回の検証で最も注目すべきは、このEAが「統計的一貫性(データ分析的に安定していること)」「ファンダメンタルズの裏付け(金という商品の特性に合致していること)」「パラメータ頑健性(設定値に左右されず安定していること)」という3つの重要なポイントを全て満たした、初の戦略だったということです! これはまさに、三拍子揃った優等生のようなEAを見つけられた、と言っても過言ではありません。

ここから学んだことと今後の課題

期待できる点と教訓

今回の検証から得られた大きな教訓は、「いろんな通貨ペアをまとめて見るのではなく、通貨ペアごとの特性に特化してEAを開発・検証すると、本当に使えるEAの候補が見つかりやすい」ということです。 特に、金や原油といった「商品市場」は、トレンドが出やすい性質を持っているため、トレンドフォロー戦略とは非常に相性が良いことが改めて分かりました。この「金/商品市場のトレンドフォロー」は、今後EAを開発していく上での有望な軸になりそうです。

まだまだ改善の余地あり!

もちろん、完璧なEAは存在しません。今回のEAにも、いくつか残された課題があります。

  • ドローダウンのリスク管理: maxDD(最大ドローダウン)が約-8%〜-12%と、私たちが設定している「-10%」という許容範囲にかなり近い水準でした。これは、運用する際の取引量(サイジング)を調整することで、ドローダウンを安全圏に収める工夫が必要になりそうです。
  • 短い時間足でのリスク確認: 今回は主に日足などの長い時間足での検証が中心でした。金は日中のボラティリティ(価格の変動幅)が大きいので、1分足(M1)のような短い時間足でのリスクがどうなるか、まだ詳しく確認できていません。これは今後の重要な検証ポイントですね。
  • 単一市場への集中リスク: 今のところ、XAUUSD(金)という単一の市場に集中しています。もし金の相場がEAに合わない時期が続くと、成績が安定しなくなる可能性があります。そこで、他のトレンドが出やすい通貨ペア(例えばAUDJPY=豪ドル/円のドンチャン戦略など)も検討し、複数のEAを組み合わせてリスクを分散していくことも考えています。 今回の検証は、非常に大きな一歩となりました。この結果を元に、さらに安全で安定したEAを目指して、引き続き検証を重ねていきますね!