FXの勢いを見極めろ!モメンタムEAで優位性を掴む

平均回帰 · 1 min

相対強弱(強い通貨買い・弱い通貨売り)。固定lookback全期間は全てマイナス(-11〜-40%)、

本記事は「FXの勢いを見極めろ!モメンタムEAで優位性を掴む」の検証を、はじめての方にも分かるようにまとめたものです。

図: 逆張り(RSI)のシグナル例(EURUSD 日足・実データ)。RSIが売られすぎ圏に入った反発を狙います。

図: 逆張り(RSI)のシグナル例(EURUSD 日足・実データ)。RSIが売られすぎ圏に入った反発を狙います。

今回検証してみたのは「クロスセクション・モメンタム」というちょっと専門的な名前のEAのアイデアです。これは簡単に言うと、「FX市場で今一番勢いのある通貨ペアを買って、逆に一番勢いのない通貨ペアを売る」という戦略のことなんですよ。

どんなアイデア?

例えるなら、スポーツのリーグ戦で「今絶好調のチームを応援して、不調のチームからは一旦離れる」みたいなイメージでしょうか。複数の通貨ペアを横断的(クロスセクション)に見て、それぞれの「相対的な強さ」を比較し、強い通貨を買い、弱い通貨を売ることで、その「勢い(モメンタム)」に乗って利益を出そう、という狙いなんです。

どうやって試した?

この「クロスセクション・モメンタム」戦略が本当に機能するのか、過去のデータを使ってEA(自動売買プログラム)で徹底的に検証してみました。 具体的には、過去の期間(「lookback期間」と呼びます。例えば過去1ヶ月分の値動きなど)を見て、どの通貨が強くて弱いかを判断します。このlookback期間を固定したまま、過去の全期間でテストする「固定lookbackバックテスト」と、もう少し実践に近い「ウォークフォワードテスト」という二つの方法で試してみました。 「ウォークフォワードテスト」というのは、一定期間ごとにEAの設定を最適化し直して、それを未来の期間に適用してテストする、という少し高度な検証方法です。これは、実際の相場環境の変化に対応できるかをより現実的に測るために使われるんですね。 特に、日本円(JPY)が絡む通貨ペアに注目して検証を進めました。

結果はどうだった?

さて、肝心の検証結果ですが……残念ながら、あまり芳しいものではありませんでした。 まず、固定lookback期間で過去の全期間をテストしてみたところ、どの期間設定でも「全てマイナス」という結果に終わってしまいました。具体的な損失幅は-11%から-40%と、かなり大きなマイナスになってしまったんです。これは、思っていたような「勢いに乗って利益を出す」という動きがほとんど見られなかった、ということを意味します。 さらに、より現実的な検証方法である「ウォークフォワードテスト」でも、通算で-8.6%の損失という結果になりました。これも期待していたようなプラスにはならず、「うーん…」と考えてしまう結果でしたね。

JPYペアの特性が影響?

特に今回の検証では、日本円(JPY)が絡む通貨ペアでモメンタム戦略がうまく機能しない傾向が見られました。 これは、JPYペアが「平均回帰的」な動きをしやすい、という特性が関係しているのかもしれません。「平均回帰的」というのは、ある水準から大きく離れても、時間が経つとまた元の水準に戻ろうとする力が働く、という意味です。例えば、ジェットコースターのように一方的に上昇し続けるのではなく、上がったり下がったりしながら、結局は元の位置に戻ろうとするようなイメージですね。 このような「平均回帰」の力が強いと、「勢い(モメンタム)」に乗ってトレンドが継続するというよりは、むしろ「上がりすぎたら下がる、下がりすぎたら上がる」といった逆張りの動きが有効になりやすいんです。そのため、今回の「強いものを買って、弱いものを売る」というモメンタム戦略は、JPYペアでは特に効果を発揮しづらかった、という結論になりました。

ここから学んだこと

今回の「クロスセクション・モメンタム」戦略の検証結果は、残念ながら期待外れに終わりました。しかし、ここから大切な教訓を学ぶことができました。 それは、「一つのEA戦略が、すべての市場や通貨ペアで万能に機能するわけではない」ということです。特に、日本円(JPY)が絡む通貨ペアのように、市場に独自の特性(今回は「平均回帰性」)がある場合、その特性に合わせた戦略を選ぶことの重要性を改めて認識させられました。 モメンタム戦略自体は、他の市場(例えば株式市場など)では有効な場合もありますが、FXのJPYペアにおいては、その特性をよく理解した上で、より慎重にアプローチする必要がある、ということですね。 これからも、様々なEAのアイデアを、そして徹底的に検証し、皆さんと一緒にFXの奥深さを探求していきたいと思います!