プロップファーム合格率、EAで予測!驚きのシミュレーション結果

平均回帰 · 1 min

戦略の日次リターン分布をブロック・ブートストラップ再標本化し、プロップ・ルールを適用して合格率を推定。

本記事は「プロップファーム合格率、EAで予測!驚きのシミュレーション結果」の検証を、はじめての方にも分かるようにまとめたものです。

図: 逆張り(RSI)のシグナル例(EURUSD 日足・実データ)。RSIが売られすぎ圏に入った反発を狙います。

図: 逆張り(RSI)のシグナル例(EURUSD 日足・実データ)。RSIが売られすぎ圏に入った反発を狙います。

今回は、私たちが開発しているEA(自動売買プログラム)が、プロップファーム(資金提供会社)のチャレンジに合格できる確率を、過去のデータを使ってシミュレーションしてみたお話です。

どんなアイデアを試したの?

FXのプロップファームでは、トレーダーに資金を渡す前に、一定の「チャレンジ」というテストを設けていますよね。このチャレンジをクリアできるかどうかは、EAを運用する上でとても大事なポイントになります。 そこで私たちは、過去のEAの成績データから「毎日どれくらい利益が出たり損したりしたか」という日次リターン分布を分析しました。そして、この過去の成績をランダムに組み合わせて、未来のシミュレーションを何度も繰り返す「ブロック・ブートストラップ再標本化」という方法を使ってみたんです。これは、過去の成績カードをシャッフルして何度も引き直し、未来の成績パターンを占うようなイメージですね。 このシミュレーション結果にプロップファームの「合格ルール」を当てはめて、EAがチャレンジに合格できる確率を推定してみよう!というのが今回のアイデアです。

どうやって合格確率をシミュレーションしたの?

プロップファームのルールを確認!

今回シミュレーションの対象としたのは「Fintokei」というプロップファームです。Fintokeiのチャレンジには、以下のような特徴があります。

  • 取引日数無制限: 期間の制限がないため、焦らずじっくり取り組めます。ただし、あまりにも長期間だと現実的じゃないので、今回は最大750日(約2年とちょっと)で区切って評価しました。
  • 非対称な目標と失格ライン: 利益目標が+8%なのに対して、最大損失ラインが-10%と、損できる幅の方が大きいんです。これは、まるでゴールまで+8点の道のりだけど、失敗しても-10点までは許される、みたいな感じ。このルールは、一度で合格を狙うにはちょっと有利に働く傾向があることが分かりました。

シミュレーションの方法は?

今回テストしたEAは、「日足のRSI(買われすぎ・売られすぎを示す指標)が一定以上になったら逆張りする」という、ドル円(JPY)ペアでのEAです。このEAの過去のトレードデータをもとに、何千回、何万回とシミュレーションを繰り返して、それぞれの試行でプロップファームのルールをクリアできたかどうかを判定していきました。

結果はどうだった?

最適なリスク設定を見つけよう!

シミュレーションの結果、1回のトレードで口座資金の約1%をリスクに晒す設定で、このEAは全体合格率が約38%になることが分かりました! これはつまり、平均すると2.6回くらい挑戦すれば合格できる計算で、そのための参加費は合計で約33,000円くらいになる、という結果でした。 面白いことに、トレード1回あたりのリスク量(サイジング)には、一番効率よく合格できる「最適点」があることも判明しました。

  • リスクが小さすぎると… 目標に到達する前にシミュレーション期間が終わってしまう(期限切れ)確率が高まります。
  • リスクが大きすぎると… すぐに最大損失ラインに引っかかって失格してしまう確率が高まります。 これはまるで、車で目的地を目指すときに、アクセルを弱すぎるとゴールにたどり着けないし、踏みすぎるとガス欠で途中で止まっちゃう、みたいなバランス感覚ですね。最適なアクセルワークを見つけることが大事なんです。 ちなみに、全く優位性のない(勝率50%の)EAだと合格率は20.7%くらいというデータがあるのですが、今回テストしたEAは、ごくわずかな優位性(優位性(エッジ))があるだけでも、それをはっきりと上回る合格率を出せることが確認できました。これは希望が持てますね!

ここから学んだこと、そして次のステップ!

今回のシミュレーション結果は期待できるものですが、いくつか注意点もあります。

  • ちょっと楽観的な部分も… この結果は、例えば日中の細かい値動きによる一時的な損失(ドローダウン)は考慮していませんし、あくまで過去のデータが未来も同じように続く、という前提に基づいています。なので、実際の運用ではもう少し厳しくなる可能性も考えておく必要があります。
  • 合格と継続出金は別問題! チャレンジに合格することと、その後もずっと利益を出し続けて出金し続けることとは、まったく別の話なんです。これは、車の免許を取ることと、その後ずっと無事故で安全運転し続けることとは違う、みたいな感じですね。継続的に出金し続けるには、本当の意味で市場に優位性のあるEA(「真の優位性」があるEA)が必要で、これはまだまだ研究が必要な課題なんです。 次のステップとしては、チャレンジに合格した後、実際に資金をもらって運用を始めた段階での「期待値(EV=Expected Value)」を計算してみようと考えています。つまり、合格してから出金して、最終的にEAがダメになるまでの間に、どれくらいの利益が期待できるか。これとチャレンジの参加費を合わせて、トータルでどれくらいのプラスが見込めるのかを完成させていきたいですね。 今回の研究が、皆さんのEA選びやプロップファームチャレンジの参考になれば嬉しいです!