
サテライト・システム爆誕!メインEAを支える安定稼ぎ頭
無相関の小エッジを束ねた差別化第2システム: BB逆張りD1 + 月替わり + 4&12月 + USDトレンド(GBPUSD/USDJPYのみ)。
本記事は「サテライト・システム爆誕!メインEAを支える安定稼ぎ頭」の検証を、はじめての方にも分かるようにまとめたものです。

図: ブレイクアウトのエントリー例(XAUUSD 日足・実データ)。直近の高値を上抜けたところで買います。
FXの自動売買(EA)は、ひとつのシステムで全部まかなうよりも、複数のEAを組み合わせることで、より安定した成績を目指せるってご存知でしたか?今回は、メインのEAを補う「サテライト・システム」という新しいアイデアを検証してみました!
どんなアイデア?
今回の「サテライト・システム」は、メインで使っているEAとは全く違う動きをする、いわば「縁の下の力持ち」のようなEAを目指しました。メインのEAが調子を崩した時でも、このサブシステムが安定した動きをしてくれることで、全体の成績を底上げしてくれるんじゃないか、という狙いですね。 イメージとしては、メインのEAが「ガツンと稼ぐ肉料理」だとしたら、サテライト・システムは「地味だけど栄養満点のサラダやスープ」のようなもの。それぞれ単体では主役になりにくいかもしれませんが、組み合わせることで全体のバランスがグッと良くなるんです。 具体的には、次のような「小さな優位性(優位性(エッジ))」をいくつか組み合わせてみました。
- BB逆張りD1: ボリンジャーバンド(BB)というテクニカル指標を使って、価格が行き過ぎたところで逆方向にエントリーする「逆張り」戦略を、日足(D1)という長い時間軸でじっくり狙います。
- 月替わり: 月が変わるタイミングに何か傾向があるんじゃないか?という視点での戦略。
- 4&12月: 特定の月(4月と12月)に特化した戦略。
- USDトレンド: 米ドル(USD)のトレンドを狙う戦略で、特にGBPUSD(ポンド/ドル)とUSDJPY(ドル/円)の通貨ペアに絞って試しました。 これらの戦略を組み合わせることで、メインのEAとは**「無相関」**、つまりお互いの動きがバラバラになるようなシステムを作ろうとしたわけです。
どうやって試した?
このサテライト・システムが本当に効果があるのか、過去11年間のデータを使ってバックテスト(過去検証)を行いました。 リスク設定は「risk0.003」という、かなり控えめな設定で検証しています。これは、このシステム単体で爆益を狙うというよりは、メインのEAと組み合わせたときに、どれだけ全体の安定感が増すかを見るためなんです。
結果はどうだった?
まずは、このサテライト・システム単体でのバックテスト結果を見てみましょう。
- 利益率: 11年間で合計+14.2%。月平均にすると約+0.10%くらいですね。
- 最大ドローダウン(maxDD): -8.3%。ドローダウンとは、一時的に資産が一番大きく減った時の割合のこと。登山で例えるなら、「一番深く谷に落ち込んだ深さ」のようなものですね。-8.3%なら、かなり安定していると言えます。
- プロフィットファクター(PF): 1.16。PFは、総利益を総損失で割った数値で、1を超えていれば利益が出ている、という目安になります。1.16なら、ちゃんと利益が出ていますね。
- コア相関: 0.29。これは、メインのEA(コア)との相関関係を示しています。0.29という数値はかなり低いので、お互いの動きがバラバラで、リスク分散ができている証拠なんです! この結果を見ると、単体でも利益は出ていますが、年間で約1.2%と、利益の「規模」は小さめです。なので、プロップファーム(資金提供会社)の審査基準でいう「STEP1」という初期の審査には合格できたものの、これだけで独立してプロップファームの口座を運用していくのは難しい(合格まで時間がかかる)ということが分かりました。 また、検証の過程で1.6%のケースでは、残念ながらプロップファームの基準を満たせないこともありました。これは、どんなEAでも完璧ではない、という現実を教えてくれますね。
このシステムの本当の価値は? — 分散と底上げ
では、このサテライト・システムの本当の価値はどこにあるのでしょうか?それは、まさに**「メインのEAの分散材料」としての役割なんです。 イメージしてみてください。メインのEAが調子良く稼いでいる時もあれば、苦手な相場で少しドローダウンしてしまう時もありますよね。そんな時、メインとは違う動きをするサテライト・システムが、そのドローダウンをカバーしてくれるんです。 具体的には、メインのEAとこのサテライト・システムを「併用」**することで、全体のドローダウン(合算DD)を抑えることができます。全体のドローダウンが小さく収まるなら、メインのEAのロットサイズを少しだけ上げて(これを「再レバレッジ」と呼びます)、システム全体の利益を底上げできる可能性があるんです! つまり、単体で大きく稼ぐEAではなく、メインEAの「守備力」を高め、「攻撃力」も間接的にアップさせる、そんなポジションのEAなんですね。
大事な注意点! — 苦手な相場は見極めが必要
ただし、どんなに良いアイデアでも万能ではありません。このサテライト・システムにも苦手な相場があることが分かりました。 それは、米ドルがどちらの方向にも大きく動くような「USD全体の両方向トレンド」の相場です。こういった相場では、このシステムは損失を出しやすくなる傾向がありました。 もし、この苦手な「負け成分」も含めて運用してしまうと、最大ドローダウンが25%にもなってしまい、プロップファームの審査基準を大きく超えて「失格」になってしまうことが判明したんです。 なので、このサテライト・システムを使う場合は、あくまでメインのEAにとって「良い影響を与える部分」、つまり「正の無相関成分」だけを厳選して組み合わせることが非常に重要になります。 今回の検証で、メインEAの安定性を高めるためのサブシステムの可能性が見えてきました。EAの組み合わせ方次第で、FXの自動売買はもっと奥深く、そして安定したものになっていくかもしれませんね!
資産曲線・成績チャート
確定システムを実データ(2015-2026)で実行して生成した実測チャートです。

資産曲線(口座%, 2015-2026)

年別リターン(%)

ドローダウン(%)