検証のやり方 — なぜこの結果は信じられるの?

解説・基盤 · 1 min

ウォークフォワード、前進検証、M1日中チェック、モンテカルロ、プロップ評価。よく出てくる検証方法を、初めての人向けにやさしく解説します。

このサイトの記事では「前進検証で消えた」「M1日中で失格」「モンテカルロで合格率◯%」といった言葉がよく出てきます。ここではそれぞれが何をしているのか、なるべくやさしく説明しますね。全部「ニセのエッジにだまされないための関門」だと思ってください。

1. クリーンなデータを使う

そもそも、もとのデータが壊れていたら検証は意味がありません。実際、ある時期の金(ゴールド)のデータに異常があって、それが原因で「すごく勝てている」ように見えていたことがありました。なので、まず異常な値動きのバーを検出して除外してから検証します。

2. ウォークフォワード / 前進検証

これがいちばん大事です。簡単に言うと、**「過去でルールを決めて、まだ見ていない未来で試す」**やり方です。

ウォークフォワードの図解 過去の期間で設定を決め、未使用の未来で検証する。これを少しずつずらして繰り返します。

  • 例: 2015〜2020年のデータで一番成績の良かった設定を選ぶ → その設定を**2020〜2025年(未使用)**で試す

普通のバックテストは、全期間で一番良い設定を選んでしまうので、「後出しジャンケン」になりがちです。前進検証では未来を一切のぞき見しないので、**「本当に通用するのか」**が分かります。さらに厳しい「完全前進検証」では、どの銘柄を使うかの選択まで過去だけで決めます。多くのアイデアは、ここでアッサリ消えます。

3. M1(1分足)で日中のリスクを見る

プロップファーム(資金を預けてくれる会社)には「1日で◯%以上負けたら失格」というルールがあります。ところが日足だけで見ていると、1日の途中で大きく含み益を吐き出して一時的に大損していた、というのを見逃してしまうんです。

そこで、保有中だけ1分足にズームインして、口座のお金が日中どう動いたかを再現します。これで「日足では無傷に見えるけど、実は途中で失格していた」というケースを捕まえられます。

4. モンテカルロ(合格できる確率)

過去で1回うまくいっても、それが「実力」か「運」かは分かりません。そこで、過去のリターンをシャッフルして**何千通りもの『あり得た未来』**を作り、そのうち何割でプロップに合格できるかを数えます。「合格率◯%」はこうして出しています。

5. ポートフォリオ・エンジン(現実に近い口座管理)

複数の通貨や銘柄を別々に検証して足し算すると、本当のリスクより小さく見えがちです(みんなが同時に負ける日を見落とすため)。なので、全銘柄を1つの口座でまとめてバーごとに処理して、口座全体のドローダウン(資金の落ち込み)で判断します。

ドローダウンの図解 ドローダウンは「最高値からどれだけ下がったか」。プロップの『最大-10%』などの制限に直結する、いちばん大事なリスク指標です。

まとめ

検証ファネルの図解 たくさんのアイデアが、関門を通るたびに絞られていきます。最後まで残るのはごく一部です。

これらをぜんぶ通った戦略だけを「本物候補」として扱っています。逆に言うと、どこか1つでも引っかかれば不採用です。地味ですが、この多段チェックがあるおかげで、「見かけだけ良い戦略」をかなり高い精度で却下できています。